新規アンドロゲン受容体アンタゴニスト、去勢抵抗性前立腺がんで高い抗腫瘍効果と耐用性を確認
男性ホルモン阻害薬が無効となった去勢抵抗性の前立腺がんに対し、新規化合物MDV3100が高い抗腫瘍効果を示し、耐用性も良好であることが、アメリカ・スローンケタリング記念がんセンターのHoward I Scher氏らが実施した第I/II相試験で示された。MDV3100はアンドロゲン受容体へのアンドロゲンの結合を遮断し、リガンド-受容体複合体の核移行やコアクチベーター動員を阻害するアンドロゲン受容体アンタゴニストで、腫瘍細胞のアポトーシスを誘導し、アゴニストとしての活性は持たないという。去勢抵抗性前立腺がんはアンドロゲン-受容体シグナル伝達に依存して持続的に増殖するため、このシグナル伝達をターゲットとする新たな分子標的薬を用いた内分泌療法の開発が進められている。Lancet誌2010年4月24日号(オンライン版2010年4月15日号)掲載の報告。