虚血性心筋症におけるCABG後の心筋生存能と生存転帰の関連/NEJM
心筋生存能(viability)は、虚血性心筋症患者における冠動脈バイパス術(CABG)の長期的な利益とは関連しないことが、米国・ニューヨーク医科大学のJulio A. Panza氏らが行ったSTICH試験のサブスタディーで明らかとなった。生存可能な心筋の存在は、治療法にかかわらず左室収縮能の改善をもたらすものの、その改善は長期生存とは関連しないことも示された。研究の成果は、NEJM誌2019年8月22日に掲載された。血行再建術の利益を受ける可能性のある虚血性心筋症患者の同定における、心筋生存能評価の役割に関しては、議論が続いている。さらに、左室機能の改善は血行再建の目標の1つだが、その後の転帰との関連は不明とされる。