心停止入院患者へのAED使用、生存率を改善せずむしろ15%低下
心停止を起こした入院患者に対する自動体外式除細動器(AED)の使用は、退院時生存率の改善にはつながらず、むしろ同生存率が約15%低下するという。米国Saint Luke’s Mid America Heart InstituteのPaul S. Chan氏らが、院内心停止をした約1万2,000人を対象に行ったコホート試験で明らかにしたもので、JAMA誌2010年11月17日号(オンライン版2010年11月15日号)で発表された。これまでに、院外心停止に対するAEDの使用が生存率を改善することは報告されていたが、院内心停止へのAED使用に関する研究は、単一医療機関におけるものに限られており、その効果が普遍性のあるものかは明らかになっていなかった。