アルコール摂取は、たとえ適量であっても海馬の萎縮など脳に悪影響があることを、英国・オックスフォード大学のAnya Topiwala氏らが、30年にわたるWhitehall II研究のデータを用いた縦断研究の結果、報告した。今回の結果は、英国における最近のアルコール摂取制限を支持し、米国での現在の推奨量に異議を唱えるものだという。これまで、大量飲酒はコルサコフ症候群、認知症、広範囲の脳萎縮と関連するとされる一方、少量のアルコール摂取は認知機能障害の予防と関連があるとの研究報告がされていたが、適度なアルコール摂取が脳に与える影響を検証した研究はほとんどなかった。BMJ誌2017年6月6日号掲載の報告。