多枝・左主幹部冠動脈疾患の死亡率、CABG vs.PCI/Lancet
多枝冠動脈疾患患者では、冠動脈バイパス術(CABG)が経皮的冠動脈インターベンション(PCI)よりも、死亡に関してベネフィットがあることが示された。とくに、糖尿病の併存や冠動脈の病変が複雑な患者ほど、その傾向は強かった。一方、左主幹部冠動脈疾患患者では、CABGがPCIよりもベネフィットがあることは示されなかった。オランダ・エラスムス大学医療センターのStuart J. Head氏らが、11の無作為化比較試験、被験者総数約1万1,500例を対象に行ったプール解析の結果で、Lancet誌オンライン版2018年2月22日号で発表した。これまで多くの無作為化試験で、冠動脈疾患患者についてCABGとPCIの比較が行われているが、血行再建術の戦略間で死亡の差を評価した試験はなかったという。