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2024/07/10
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小児科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:8

先天性難聴児、遺伝子治療で聴力回復/Lancet

 常染色体劣性難聴9(DFNB9)の小児の治療において、ヒトOTOF遺伝子導入アデノ随伴ウイルス血清型1型(AAV1-hOTOF)を用いた遺伝子治療は、安全かつ有効であり、新たな治療法となる可能性があることが、中国・復旦大学のJun Lv氏らの検討で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2024年1月24日号に掲載された。  本研究は、中国の1施設(復旦大学附属眼耳鼻喉科医院)で行われた単群試験であり、2022年10月~2023年6月に参加者のスクリーニングを行った(中国国家自然科学基金委員会などの助成を受けた)。

超早産児の動脈管開存症、イブプロフェンによる早期治療は無益/NEJM

 超早産児の動脈管開存症(PDA)の治療において、早期のイブプロフェン投与はプラセボと比較し、最終月経後年齢36週時における死亡または中等度~重度気管支肺異形成症のリスクを低下させないことが示された。英国・ダラム大学のSamir Gupta氏らが、英国の新生児集中治療室(NICU)32施設で実施した多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果を報告した。シクロオキシゲナーゼ阻害薬であるイブプロフェンは、早産児のPDA治療に使用できるが、大きなPDAへの選択的早期治療が、短期アウトカムを改善するかどうかは不明であった。NEJM誌2024年1月25日号掲載の報告。

プロバイオティクスはCOVID-19の発症を遅らせる?

 プロバイオティクス、特に乳酸菌の摂取は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患した同居家族を持つ新型コロナワクチン未接種者のCOVID-19発症を遅らせ、発症した場合でも症状を軽減する効果のあることが、新たな臨床試験で明らかにされた。米デューク大学医学部麻酔科学分野のPaul Wischmeyer氏らによるこの研究の詳細は、「Clinical Nutrition」1月号に掲載された。Wischmeyer氏は、「この研究結果は、COVID-19や将来流行する可能性のある他の疾患との闘いにおいて、共生微生物が貴重なパートナーになり得るという考えに信憑性を与えるものだ」と話している。  プロバイオティクスは、主に消化管に生息する有益な細菌や酵母を増やすように設計されている。「プロバイオティクスに呼吸器感染症を予防する効果があることを示す強力なエビデンスは、COVID-19が発生する前からあった」とWischmeyer氏は説明する。

ハイゼントラ、プレフィルドシリンジの剤形追加承認を取得/CSLベーリング

 CSLベーリングは1月22日付のプレスリリースで、人免疫グロブリン製剤「ハイゼントラ20%皮下注」について、新剤形としてプレフィルドシリンジ製剤に対する医薬品製造販売承認を取得したことを発表した。  ハイゼントラは、効能・効果として2013年9月に「無又は低ガンマグロブリン血症」が承認され、2019年3月には「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)」が追加された。2023年12月時点で米国、欧州を含む67以上の国と地域で承認されている。

膵臓の治療が自閉症の子どもの症状を改善か

 意外に思うかもしれないが、自閉症がある子どもの膵臓に対する治療が、行動面の問題の軽減に有効である可能性が、米テキサス大学(UT)ヘルス・マクガバンメディカルスクールの精神医学および行動科学教授のDeborah Pearson氏らによる研究で示された。この研究結果は、「JAMA Network Open」に2023年11月30日掲載された。  研究グループは、食事からのタンパク質摂取とセロトニンやドーパミンなどの重要な神経伝達物質との関連がこの結果の重要ポイントだと説明している。これらの神経伝達物質がうまく働かないと、子どもの行動に影響が及ぶ。自閉症スペクトラム障害(ASD)のある子どもの多くはパスタやパンなどの炭水化物の多い食品を好む一方、タンパク質の多い食事には抵抗を示す。しかし、神経伝達物質の合成に必要なアミノ酸はタンパク質からしか得ることができない。

新型コロナ、ワクチン接種不足で重症化リスク増/Lancet

 英国において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン接種が推奨回数に満たないワクチン接種不足者が、2022年6月時点の同国4地域別調査で32.8~49.8%に上り、ワクチン接種不足が重症COVID-19のリスク増加と関連していたことが、英国・エディンバラ大学のSteven Kerr氏らHDR UK COALESCE Consortiumが実施したコホート研究のメタ解析の結果で示された。ワクチン接種不足は完全接種と比較して、COVID-19による入院や死亡といった重症アウトカムのリスク増大と関連している可能性がある。研究グループは、ワクチン接種不足の要因を特定し、ワクチン接種不足者の重症COVID-19のリスクを調査する検討を行った。Lancet誌オンライン版2024年1月15日号掲載の報告。

小児双極性障害患者の診断ミスに関するシステマティックレビュー

 双極性障害は、複雑な症状を呈する精神疾患の1つである。カナダ・Brock UniversityのTabeer Afzal氏らは、DSM-IVおよびDSM-V基準を用いた小児双極性障害の診断ミスに関するエビデンスを要約し、未治療の双極性障害患者の生命アウトカムに及ぼす影響を検討した。さらに、小児双極性障害の診断精度向上につながる可能性のある推奨事項の概要および要約も試みた。Research on Child and Adolescent Psychopathology誌オンライン版2023年12月18日号の報告。  2023年3月21日までに公表された文献を、Scholars Portal Journal、PsychINFO、MEDLINEデータベースより検索した。レビュー対象基準に従い、18歳未満の小児サンプルを用い、1995~2022年に出版された文献に限定した。除外基準は、自己申告による診断を伴うサンプルを含む文献とした。

ソーシャルメディアの使用時間削減で仕事もメンタルヘルスも上向きに?

 仕事の合間にInstagramやTikTokを見ることはちょっとした気晴らしになるように思われるが、この行為は、実際には仕事の満足度を低下させている要因なのかもしれない。ソーシャルメディアの使用時間を1日わずか30分減らすだけで、その人のメンタルヘルス、仕事の満足度、仕事へのコミットメント(責任を持って仕事に積極的に関わっていくこと)が向上したとする研究結果が報告された。ルール大学ボーフム(ドイツ)メンタルヘルス研究・治療センターのJulia Brailovskaia氏らによるこの研究の詳細は、「Behavior and Information Technology」に12月8日掲載された。

コロナワクチンとインフルワクチンで異なる、接種を躊躇する理由とは?

 米国・ハーバード大学T.H. Chan公衆衛生大学院のGillian K. SteelFisher氏らの研究グループは、新型コロナウイルス感染症ワクチンとインフルエンザワクチンに対して、人々の有効性や安全性の捉え方、接種の意向、躊躇する理由などについて調査した。その結果、有効性については両ワクチンとも40%の人が非常に効果的だと考える一方で、インフルワクチンのほうがコロナワクチンに比べて安全性への信頼度が高く、同様に接種の意向も高いことが示された。JAMA Network Open誌2023年12月21日号Research Letterでの報告。  本調査は2023年7月7~16日に、米国の18歳以上の成人の確率に基づくサンプルを対象にアンケート調査を実施した。

初潮発来が早いと糖尿病リスクが高い

 より低年齢の時期に月経が始まった女性は、成人後の2型糖尿病リスク、および2型糖尿病に伴う65歳以前の脳卒中リスクが高くなる可能性を示すデータが報告された。米チューレーン大学のSylvia Ley氏らの研究によるもので、詳細は「BMJ Nutrition Prevention & Health」に12月5日掲載された。  これまでにも初潮発来(初めての月経)の早さが肥満や2型糖尿病、心血管疾患のリスクの高さと関連のあることが報告されてきているが、それらの研究は閉経後の女性のみを対象にしているなど、解釈上の限界点があった。そこでLey氏らは、1999~2018年の米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータを用いて、20~65歳という幅広い年齢の女性を対象として、初潮年齢と2型糖尿病や心血管疾患(CVD)のリスクとの関係を検討した。