慢性期統合失調症患者の低握力が認知機能や精神症状と関連

握力の低さや非対称性は、認知機能の低さと関連していることが報告されている。しかし、統合失調症入院患者における握力の低さと精神症状、握力の非対称性と認知機能および精神症状との関連は不明である。中国・Southwest Medical UniversityのJianlin Pu氏らは、慢性期統合失調症入院患者の認知機能および精神症状を評価する指標としての握力の妥当性を評価するため、本検討を実施した。PLOS ONE誌2024年9月26日号の報告。 2023年8月、慢性期統合失調症入院患者235例を募集した。利き手の握力を3回測定し、最高値を用いて低握力患者(男性:28kg未満、女性:18kg未満)を特定した。非利き手の握力と利き手の握力の比が0.9〜1.1の範囲外であった場合、非対称群と定義した。認知機能の評価にはモントリオール認知評価中国版(MoCA-C)、精神症状の評価には陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)を用いた。握力と評価尺度スコアとの関連を評価するため、一般化線形モデル分析を用いた。