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難治性うつ病にアリピプラゾールはどの程度有用か

 慢性または再発性大うつ病性障害(MDD)患者は、治療選択肢の不足に直面している。韓国・カトリック大学のChi-Un Pae氏らは、慢性または再発性MDD患者におけるアリピプラゾールによる増強療法の有効性と忍容性を評価する、12週間の前向き多施設オープンラベル試験を実施した。その結果、服用中の抗うつ薬へのアリピプラゾールの追加は有効で忍容性も良好であることを報告した。International Clinical Psychopharmacology誌2013年11月号の掲載報告。

統合失調症の発症は予測できるか、ポイントは下垂体:富山大学

 富山大学の高橋 努氏らは、精神病発症危険状態(at-risk mental state:ARMS)の人においても、統合失調症患者でみられるような下垂体体積の増大が認められることを、MRIを用いた調査の結果、明らかにした。統合失調症で報告されている下垂体体積の増大は、視床下部-下垂体-副腎機能の亢進を示すものとされている。Psychiatry and Clinical Neurosciences誌2013年11月号の掲載報告。

日本の高齢者てんかん新規発症、半数以上が原因不明:産業医大

 新規発症の日本人高齢者てんかんは、側頭葉てんかん例が最も多いが、病因が不明な非損傷性患者は52.8%に上ることが明らかにされた。治療については、抗てんかん薬1年以上服用者の96.3%で発作抑制が認められたという。産業医科大学の田中 章浩氏らが、過去6年間の電子カルテデータから特定した70例について分析した結果、報告した。Seizure誌2013年11月号の掲載報告。

非定型うつ病ではメタボ合併頻度が高い:帝京大学

 抑うつ症状とメタボリックシンドローム(MetS)との関連については依然議論のあるところである。帝京大学医学部衛生学公衆衛生学講座の竹内 武昭氏らは、日本人男性における抑うつ症状とMetSの関連について、非定型うつ病またはそれ以外の大うつ病性障害(MDD)に分けて検討を行った。Psychiatry and Clinical Neurosciences誌2013年11月号(オンライン版2013年10月23日号)の掲載報告。

栄養補助食品は産後のうつ病予防に有用か

 産後の抑うつ症状を予防するとされる代表的な栄養補助食品として、ω-3脂肪酸、鉄、葉酸、s-アデノシル -L-メチオニン、コバラミン、ピリドキシン、リボフラビン、ビタミンD、カルシウムなどが挙げられる。オーストラリア・Flinders Medical CentreのBrendan J Miller氏らは、産前・産後における抑うつ症状の予防に有益な栄養補助食品を探索するため、Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Registerから抽出した2件の無作為化対照試験のデータをレビューした。その結果、セレニウム、DHAあるいはEPAに関する産後抑うつ予防におけるベネフィットは示されず、現時点において、推奨されるエビデンスのある栄養補助食品はないと報告した。Cochrane Database Systematic Reviewsオンライン版2013年10月24日号の掲載報告。

関節への培養幹細胞注入は安全

 整形外科領域において、関節病変に対する幹細胞治療が期待されている。筋骨格系障害は非致命的な疾患であるため、幹細胞治療は安全性が必要条件となるが、オランダ・エラスムス大学医療センターのC.M.M. Peeters氏らはシステマティックレビューにより、関節への培養幹細胞注入は安全であることを報告した。潜在的な有害事象に十分注意しながら、幹細胞の関節内注入療法の開発を続けることは妥当と考えられる、と結論している。Osteoarthritis and Cartilage誌2013年10月号(オンライン版2013年7月4日号)の掲載報告。

MRSA陽性の皮膚・軟部組織感染症患者、4分の1がMSSAに移行

 皮膚・軟部組織感染症(SSTI)でかつメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)陽性患者のうち、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)に移行する患者が顕著な頻度で存在することが、米国・オレゴン健康科学大学のAnisha B. Patel氏らによる外来・入院該当患者の後ろ向き調査研究の結果、明らかになった。215例のうち25.6%がMSSAに移行していたという。JAMA Dermatology誌2013年10月号の掲載報告。

低出力レーザー照射で男性型脱毛症を有意に改善

 男性の男性型脱毛症において、655nmの低出力レーザー療法(LLLT)は毛髪数を有意に改善することが、米国・ロチェスターの開業医Raymond J. Lanzafame氏らによる、二重盲検無作為化試験の結果、報告された。研究グループは、発毛促進に用いられているLLLTについて、安全性と生理学的効果を明らかにするため、本検討を行った。Lasers in Surgery and Medicine誌2013年10月号の掲載報告。