患者が自ら選択した治療を尊重することは、人生の終末期の質を高める重要な鍵となる。その選択に際し医師は伝統的に、言葉だけでインフォームド・コンセント(IC)を行ってきた。米国マサチューセッツ総合病院内科のAngelo E Volandes氏らは、実際の末期患者を撮影したビデオを見せながらのICが、患者が望むケアの選択に寄与すると提唱する。ビデオを見せることが、患者が望むケア選択を形作ることができるのか。高齢者を対象に、認知症が進行した場合の治療選択について、ビデオを見せた群と口頭のみの群との選択肢の違いに関する無作為化試験を行った。BMJ誌2009年6月6日号(オンライン版2009年5月28日号)より。