脳出血既往AFに対する脳梗塞予防、DOACは有用か?/Lancet

直接経口抗凝固薬(DOAC)は、心房細動を伴う脳内出血生存者の虚血性脳卒中予防に有効ではあるが、その有益性の一部は脳内出血再発の大幅なリスク増加により相殺されることが示された。英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのRoland Veltkamp氏らPRESTIGE-AF Consortiumが、欧州6ヵ国75施設で実施された第III相無作為化非盲検評価者盲検比較試験「PRESTIGE-AF試験」の結果を報告した。結果を踏まえて著者は、「これら脆弱な患者集団における脳卒中予防を最適化するには、さらなるエビデンスと無作為化データのメタ解析が必要である。特定の患者に対しては、より安全な薬物療法または機械的代替療法の評価も求められる」と述べている。DOACは、心房細動患者において血栓塞栓症の発症頻度を低下させるが、脳内出血生存者に対するベネフィットとリスクは不明であった。Lancet誌オンライン版2025年2月26日号掲載の報告。