マンモグラフィによる乳がん検診導入後、大きな腫瘍の検出率が低下する一方で小さな腫瘍の検出率は増加し、腫瘍径分布としては好ましいものとなった。しかしこれは、小さな腫瘍が追加で多く発見されたことによるものであることが、米国・Dartmouth Institute for Health Policy and Clinical PracticeのH. Gilbert Welch氏らの検討で明らかにされた。著者は、「大きくなる可能性のある腫瘍が早期発見されることよりも、乳がんと過剰診断される可能性のほうがより増えたようだ」とまとめている。なお、マンモグラフィ検診導入後の乳がん死亡率の低下は、主に全身治療の進歩によることも示唆されたという。NEJM誌2016年10月13日号掲載の報告。