飽和脂肪酸の多量摂取、冠動脈性心疾患リスクを増大/BMJ

主要な飽和脂肪酸(SFA)の多量摂取は、冠動脈性心疾患リスクを増大することが、大規模コホート試験で確認された。また、摂取SFAのうち大半を占めるラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸の摂取エネルギーを、不飽和脂肪酸や植物性タンパク質などに置き換えると、同発症リスクは有意に低下し、なかでもパルミチン酸の置き換え低減効果が大きいことも示された。米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のGeng Zong氏らが、医療従事者追跡調査(Health Professionals Follow-up Study)と看護師健康調査(Nurses’ Health Study)の男女2つの大規模コホートについて分析し明らかにしたもので、これまで大規模コホート試験で、個別の飽和脂肪酸と冠動脈性心疾患の関連を示した研究結果はほとんどなかったという。BMJ誌2016年11月23日号掲載の報告。