旧社会主義国生まれの禁煙補助薬シチシンの有効性と安全性

1964年にブルガリアで発売され、40年以上にわたり旧社会主義国で商品名Tabexとして流通してきた禁煙補助薬シチシンについて、英国・ロンドン大学のRobert West氏らが、有効性と安全性に関する単施設無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行った。一部の禁煙補助薬には寿命保持への費用対効果が認められるが、国によってはその治療コストが喫煙コストよりも非常に高くつく(たとえば中国では、8週間課程ニコチン補充療法230ドルに対しタバコ20本約73セント、15セントのものもあるという)。シチシンは、2004年にEU加入後も発売を続けるポーランドでは15ドル、またロシアではOTC薬として6ドルほどで入手でき、研究グループはその低コストに着目した。NEJM誌2011年9月29日号掲載報告より。