乳がん発症ハイリスク閉経後女性に対するアナストロゾールによる化学予防(IBIS-II):5年内服後の予防効果は11年後も継続(解説:下村昭彦氏)-1189
本試験は、乳がん発症リスクの高い閉経後女性に対するアナストロゾール予防投与の試験(IBIS-II試験)の長期フォローアップデータである。初回の報告は2015年に行われ、今回はそのフォローアップデータが公表された。本試験では乳がん発症高リスクと考えられる40〜70歳の閉経後女性を対象に行われた。高リスクの定義としては、家族歴などが挙げられた。3,894例がアナストロゾール群もしくはプラセボ群に1:1に割り付けられ、5年間内服した。観察期間中央値は131ヵ月で、乳がん発症はハザード比0.51とアナストロゾール群で統計学的有意に約半数に減少した(85例vs.165例、95%CI:0.39~0.66、p<0.0001)。