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2024/07/10
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整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:73

外側楔状足底板使用でも変形性膝関節症の痛みは軽減しない/JAMA

   変形性膝関節症の人において外側楔状足底板を使用しても痛みの軽減効果はないことが、英国・マンチェスター大学のMatthew J. Parkes氏らによるメタ解析の結果、報告された。外側楔状足底板の効果については議論が分かれ、コンセンサスは得られていなかった。JAMA誌2013年8月21日号掲載の報告より。  研究グループは、2013年5月までにCochrane Central Register of Controlled TrialsやMedlineなどのデータベースに登録された試験のうち、外側楔状足底板の使用による膝関節過重への効果について検討された無作為比較試験を抽出し、メタ解析を行った。データ抽出は2名の独立した研究者が行った。また、バイアスリスクの評価を2名のオブザーバーがCochraneバイアスリスクツールを用いて行った。

慢性疼痛は認知機能障害に影響するのか

 慢性疼痛を有する人は概して認知機能障害を有しているといわれる。オーストラリア・南オーストラリア大学のCarolyn Berryman氏らは、その関連を明らかにするため慢性疼痛患者におけるワーキングメモリ機能に関する文献のシステマティックレビューを行った。その結果、これまでの報告はバイアスリスクならびに不均一性が高いことが明らかになったと報告。

職業性腰痛の直接医療費は年間800億円超

 作業関連性(職業性)腰痛は労働人口において重大な健康問題であるが、有効な対策を講じるには職業性腰痛の総医療費とその内訳を明らかにする必要がある。しかし、米国を除き、職業性腰痛の経済的負担に関する報告はほとんどない。順天堂大学の伊藤弘明氏らは、わが国における職業性腰痛の直接医療費を算出し、2011年度は821億円にものぼることを明らかにした。著者は「職業性腰痛はわが国に相当な経済的負担をもたらしている」とまとめている。Industrial Health誌オンライン版2013年8月13日の掲載報告。  社会医療診療行為別調査、患者調査、労働力調査、全国健康保険協会、国民健康保険、長寿医療制度等のデータを用い、1日当たりの治療費、すべての原因による腰痛の治療日数、雇用率、職業性腰痛の推定患者数に基づき、2011年、2008年、2005年および2002年における職業性腰痛に要する年間医療費を算出した。

腰痛予後不良の予測因子は疼痛強度と思い込み

 腰痛の長期予後に関する予測因子はほとんどわかっていない。英国・キール大学のPaul Campbell氏らは、プライマリ・ケアにおける腰痛患者を前向きに5年間追跡した結果、疼痛強度および腰痛が持続するかどうかについての患者の認識が、6ヵ月後および5年後の予後不良を予測する因子であることを明らかにした。結果を踏まえて著者は、「両因子が臨床的な介入目標となる可能性がある」と結論している。

ミノサイクリン、腰椎ヘルニア術後疼痛を改善せず

 腰椎椎間板切除の周術期におけるミノサイクリン(商品名:ミノマイシン)8日間投与の術後疼痛の軽減効果について検討したフランス・INSERMのValeria Martinez氏らによる無作為化二重盲検比較試験の結果、有効性は認められなかったことが報告された。ミノサイクリンは、慢性疼痛の主な発症機序である中枢性感作に関与するミクログリアの活性化を強く阻害することから、腰椎椎間板切除後の持続性疼痛を軽減することが期待されていた。

高齢の腰痛患者における特徴は?

 腰痛は高齢者に多いが、プライマリ・ケアにおけるこのような患者の特徴に関する情報は限られている。オランダ・エラスムス大学医療センターのJantine Scheele氏らは、前向きコホート研究(BACE研究)において、プライマリ・ケアを受診する高齢の腰痛患者は、より多くの障害や併存疾患を有していることを明らかにした。しかし、そのことが腰痛の経過と臨床的にどう関連しているかについては今後の研究課題であるとまとめている。