毎日の運動でも週末だけの運動でも心臓への影響は同じ
毎日運動するのも週末にまとめて運動するのも、心臓への影響は変わらないようだ。米マサチューセッツ総合病院(MGH)のShaan Khurshid氏らが実施した研究で、「中強度〜高強度の運動(moderate to vigorous physical activity;MVPA)を週150分以上」というガイドラインの推奨を満たしていれば、どのようなスケジュールで運動を行っても、心臓に同様のベネフィットがもたらされることが明らかになった。この研究の詳細は、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」7月18日号に掲載された。
この研究では、UKバイオバンクのデータを用いて、ガイドラインで推奨されている運動量を短期間で集中的に行う場合と、より均等に(定期的に)行う場合とで、心血管イベント(心房細動、心筋梗塞、心不全、脳卒中)の発生リスクに違いがあるのかどうかが調査された。対象は、2013年6月8日から2015年12月30日までの間に加速度計で測定した1週間の運動量のデータがそろっていた8万9,573人(平均年齢62歳、女性56%)。このうちの42.2%(3万7,872人)は週150分以上のMVPAの50%以上を1〜2日で消化する「週末戦士(weekend warrior;WW)」(WW群)、24.0%(2万1,473人)はWWよりも定期的な運動習慣で推奨運動量を満たしていた(定期的な運動群)。残りの33.7%(3万228人)はガイドラインでの推奨運動量を満たしていなかった(推奨量未達成群)。追跡期間中央値は6.3年だった。