パーキンソン病の症状は栄養状態と関連しQOLにも影響 パーキンソン病患者における栄養状態には、罹病期間と運動症状・精神症状(抑うつ・不安)・疲労感の重症度が関連していることが、イラン大学のSeyed-Mohammad Fereshtehnejad氏らによって明らかとなった。著者らはまた、健康関連QOL (HRQOL)のさまざまな側面が患者の栄養状態、とくに精神的安定と可動性領域に影響されることも示唆している。PLos One誌2014年3月7日号掲載の報告。
発毛治療に光明、サーカディアン時計遺伝子を特定 英国・マンチェスター大学のYusur Al-Nuaimi氏らは、ヒト毛包の発育サイクル(毛周期)を調整するサーカディアン時計遺伝子としてPeriod1とBMAL1を明らかにした。
ロマンチックな恋愛は幸せか 人は恋に落ちる。これまでの研究では青年、成人のどちらもロマンチックな恋愛の喜びや幸せといった精神状態を経験していることが示されている。一方で、思春期のロマンチックな恋愛は抑うつや不安症状と関連しているというエビデンスがあるが、成人におけるこれらのデータは存在しない。イラン・テヘラン大学のHafez Bajoghli氏らは、成人におけるロマンチックな恋愛と抑うつや不安、軽躁症状や睡眠との関連を調査した。International journal of psychiatry in clinical practice誌オンライン版2014年3月10日号の報告。
車の排気ガスは学童の喘息発症と関連~日本人学童1万人を調査~ 交通関連の大気汚染は、学童の喘息発症と関係していることが、京都大学大学院医学研究科の山崎 新氏らにより報告された。Journal of exposure science & environmental epidemiology誌オンライン版2014年3月12日の掲載報告。
メチルフェニデートへの反応性、ADHDサブタイプで異なる 注意欠陥・多動性障害(ADHD)は、ドパミンおよびノルアドレナリン作動性神経伝達を介する前頭前皮質の変化に伴う神経発達障害である。神経ステロイド(アロプレグナノロン、デヒドロエピアンドロステロンなど) は、さまざまな神経伝達物質の分泌を調節する。スペイン・Complejo Hospitalario GranadaのAntonio Molina-Carballo氏らは、小児ADHD患者を対象とし、神経ステロイドの濃度ならびにメチルフェニデート服薬による臨床症状への効果および神経ステロイド濃度への影響を検討した。その結果、ADHDのタイプにより神経ステロイドはそれぞれ異なったベースライン濃度を示し、メチルフェニデートに対して異なる反応を呈することを報告した。Psychopharmacology誌オンライン版2014年3月6日号の掲載報告。
パーキンソン病患者でみられる衝動性にセロトニンが関与か パーキンソン病では、たとえ衝動制御障害を認めない場合でも、一般に衝動性がよくみられる。それは、ドパミン過剰遊離、運動制御にかかわる前頭葉-線条体回路における構造変化など、複数の因子が関与していると思われる。さらに、動物による前臨床試験およびヒトの研究から、パーキンソン病における応答阻害に前脳へのセロトニン作動性投射の変化も寄与している可能性が示唆されている。英国・ケンブリッジ大学のZheng Ye氏らは、パーキンソン病患者でみられる衝動性のメカニズムを探り、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の有用性を明らかにする検討を試みた。Brain誌オンライン版2014年2月27日号の掲載報告。
アジア発、ロタウイルスワクチン定期接種化へのエビデンス 台湾・国家衛生研究院のWan-Chi Chang氏らは、新生児への2種のロタウイルスワクチン(ロタリックス、ロタテック)接種の有効性について、定期接種導入検討のための情報提供を目的とした症例対照研究を行った。その結果、両ワクチンとも重症急性ロタウイルス胃腸炎に対してすぐれた予防効果を示し、3歳未満時の急性胃腸炎による入院コストを大幅に減らす可能性があることなどを報告した。著者は、「今回の報告は、台湾およびその他アジア諸国の政策立案者に知らせるべきものであり、ロタウイルスワクチン定期接種化に向けた意思決定に役立つものである」とまとめている。Pediatric Infectious Disease Journal誌2014年3月号の掲載報告。
糖尿病男性における喫煙とメタボリックシンドロームとの関係 糖尿病患者における喫煙状況とメタボリックシンドロームの関連を調査したところ、非飲酒者のグループにおいては、ヘビースモーカーとメタボリックシンドロームの間に正の相関が認められることが明らかになった。
認知症患者の調子のよい日/ 悪い日、決め手となるのは 認知症は患者の実体験に影響を及ぼす重大な疾患にもかかわらず、症状変動に関する研究報告はレビー小体型認知症を除けば少ない。カナダ・ダルハウジー大学のKenneth Rockwood氏らは、アルツハイマー病(AD)および混合型認知症患者における症状変動の特徴を明らかにするため質的検討を行った。International psychogeriatrics誌オンライン版2014年2月24日号の報告。
新規の吸入器、操作説明書を読むだけで99.3%が正しく操作 喘息治療薬の新たな吸入器エリプタは、従来吸入器と比べて、誤操作の発生頻度が有意に低く、被験者の99.3%が操作説明書を読むだけで重大な誤操作を生じることなく操作可能であったことが、日本人を対象とした検討の結果、示された。聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科の駒瀬 裕子氏らが、ドライパウダー吸入器の使用経験がない149例を対象とした薬剤非介入、無作為化非盲検試験の結果を報告した。エリプタは、同じく新規開発の1日1回吸入タイプのICS/LABA配合剤、フルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)/ビランテロール(VI)(商品名:レルベア)のデバイスとして開発された。アレルギー・免疫誌2014年1月号掲載の報告。
安静時下肢痛は腰椎椎間孔狭窄のサイン:横浜市立大学 腰椎脊柱管狭窄症の特徴的な症状は歩行時下肢痛および間欠跛行で、安静時下肢痛は腰椎椎間板ヘルニアに特有の神経学的症状とされている。これまで、安静時下肢痛と腰椎椎間孔狭窄との関連は報告されていなかったが、横浜市立大学の山田 勝崇氏らは前向き研究を行い、安静時下肢痛はL5/S1椎間孔狭窄に特徴的であることを明らかにした。
朝食をとる頻度が握力に相関~日本人での横断的研究 定期的な朝食の摂取が健康上のベネフィットに関連しているという研究がいくつか報告されているが、朝食摂取頻度と筋肉機能との関連を検討した研究は数報しかない。東北大学大学院医工学研究科 永富 良一氏らのチームでは、健常な日本人(成人)の朝食摂取頻度と筋力との関連性を横断的研究により調査したところ、これらの間に正の相関が認められたとした。Nutrition, metabolism, and cardiovascular diseases誌オンライン版2014年1月21日号に掲載。
寝過ぎ、寝不足で糖尿病患者のアルブミン尿は増える 2型糖尿病患者の睡眠時間は、尿中アルブミン/クレアチニン比(UACR)や顕性アルブミン量と「U字型」の関係を示すことが報告された。睡眠時間が4.5時間未満、もしくは8.5時間以上の場合は注意が必要かもしれない。
扁桃体腫大を伴う側頭葉てんかんの特徴は:国立精神・神経医療研究センター 国立精神・神経医療研究センターの木村 有喜男氏らは、片側性の扁桃体腫大を伴う側頭葉てんかんについて、臨床的、形態学的および病理学的特徴を明らかにする検討を行った。23例のMR画像を分析した結果、皮質形成異常が扁桃体腫大の病理診断の1つとなりうること、また一部の患者では皮質形成異常が側頭極にまで及んでいる可能性があることなどを報告した。Journal of Neuroimaging誌オンライン版2014年3月5日号の掲載報告。
海水温泉浴+ナローバンドUVBが乾癬治療に有用 乾癬治療として、アイスランド大学のJenna Huld Eysteinsdottir氏らは、海水温泉浴+ナローバンドUVB(NB-UVB)療法とNB-UVB単独療法を比較する無作為化試験を行った。
欧米で普及するハロセラピー COPDに有効か ハロセラピーとは、岩塩の洞穴に似せた空洞の中で、塩のエアロゾル(空気中に浮遊する微粒子)を吸入する療法である。最近、この療法がCOPDの症状を改善させる可能性があるという医療報告がある。今回、オーストラリア・ウェスタンシドニー大学のRachael Rashleigh氏らはCOPD治療におけるハロセラピーのエビデンスを評価、要約することを目的に、レビューを行った。International journal of chronic obstructive pulmonary disease誌オンライン版2014年2月21日号の掲載報告。