腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:346

甲状腺がん治療薬レンバチニブをFDAが承認

 エーザイ株式会社は16日、米国子会社であるエーザイ・インクが、自社創製の新規抗がん剤「Lenvima」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)について、局所再発又は転移性、進行性、放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がんに係る適応で、米国食品医薬品局( FDA)より承認を取得したことをお知らせします。同剤は優先審査品目に指定されていたが、優先審査終了目標日より約 2ヵ月早い迅速な承認となったという。なお、今回の米国での承認が同剤に関する世界で初めての承認となる。

前立腺がん診断、高リスクを検出しやすい生検法/JAMA

 前立腺がんの診断能について、標準的な6分割法の超音波ガイド下生検と比較して、標的MR/超音波融合ガイド下生検は、高リスクの前立腺がんの検出を増大し、低リスクの検出を減少することが明らかにされた。米国立がん研究所(NCI)のM. Minhaj Siddiqui氏らが、前立腺がん疑いの男性1,003例を対象に行った前向きコホート研究の結果、報告した。今回の結果を踏まえて著者は、さらなる検討を行い、標的生検の臨床的適用を明らかにする必要があると述べている。JAMA誌2015年1月27日号掲載の報告より。

ER+/HER2-閉経後進行乳がん治療薬Palbociclib、FDAの迅速承認を取得

 米ファイザー社は2月3日(現地時間)、米食品医薬品局(FDA)がIBRANCE(一般名:Palbociclib)を迅速承認したと発表した。同社の日本法人であるファイザー株式会社が9日に報告した。IBRANCEは、FDAの「Breakthrough Therapy(ブレークスルー・セラピー、仮訳:画期的治療薬)」の指定ならびに優先審査プログラムのもとで審査・承認されたとのこと。

ブルーリボンキャラバン2015 in東京 ―もっと知ってほしい「大腸がん」のこと【ご案内】

 東京医科歯科大学医学部附属病院 大腸・肛門外科、同院腫瘍センターとNPO法人キャンサーネットジャパンは、3月14日(土)に東京医科歯科大学M&Dタワー2階 鈴木章夫記念講堂にて、大腸がん啓発のための無料市民公開講座を開催する。一般市民だけではなく、専門以外の医師やメディカルスタッフにとって、大腸がんの診断・治療についての知識の整理・アップデートのよい機会になると思われる。ブースでは「内視鏡操作体験」「中心静脈ポートに針を刺す」などの体験もできる。総合司会は、フリーアナウンサーの中井 美穂 氏。また、今回はブルーを身に着けてきた来場者にプレゼントも用意されている。

夫の喫煙で乳がんリスクが増大~高山スタディ

 乳がんに対する喫煙の影響はいまだ不明である。岐阜大学の和田 恵子氏らは、日本における集団ベースの前向き研究(高山スタディ)において、本人または夫の喫煙状況と乳がん発症率の関連を検討した。その結果、夫からの受動喫煙が乳がんの潜在的な危険因子であることが示唆された。Cancer science誌オンライン版2015年1月23日号に掲載。

日本人のイソフラボン摂取と胃がんの関係

 大豆イソフラボン摂取による胃がんの進行阻害を示唆する実験的研究がいくつかあるが、先行の疫学的研究ではこれと矛盾する結果が出ている。岐阜大学の和田 恵子氏らは、わが国の集団ベースの前向きコホート研究(高山スタディ)で、塩分摂取量を含むいくつかのライフスタイル因子を考慮したうえで、大豆やイソフラボンの摂取量と胃がん発症率の関連を検討した。その結果、大豆イソフラボン(主に非発酵大豆食品)の高摂取が胃がんの予防につながる可能性が示唆された。International journal of cancer誌オンライン版2015年1月14日号に掲載。

食道がんリスクが高い職業

 食道がんに、職業リスクは関係するのか。スウェーデン・カロリンスカ研究所のCatarina Jansson氏らは、長期フォローアップによる大規模コホート研究であるthe Nordic Occupational Cancer Study(職業がん研究プロジェクト)を基に、その関連性を検討した。その結果、男女共、ウエーターと食品業従事者でリスクが高く、教師でリスクが低いことを報告した。International journal of cancer. Journal international du cancer誌オンライン版2014年12月29日号の掲載報告。

低リスクHER2陽性乳がんの術後補助化学療法(解説:笹田 伸介 氏)-306

 化学療法+トラスツズマブはHER2陽性乳がんの再発を抑制し、全生存期間を延長するが、これらの臨床試験は腫瘍径が1cmあるいは2cmを超えるものが対象となっており、1cm以下を対象としたランダム化比較試験は行われていない。そのため、「乳癌診療ガイドライン2013年版」、「NCCNガイドライン2014年版」では0.5cm以下(T1a)のN0症例には術後補助化学療法は推奨されず、0.6~1.0cm(T1b)には考慮するとされている。