感情の調整に対して、長鎖n-3、n-6系多価不飽和脂肪酸(LC n-3/n-6 PUFA)は重要な役割を担っている。以前の著者らの研究では、LC n-3 PUFAが豊富な魚類の消費量とうつ病へのレジリエンス(逆境に直面してストレスに対処する能力)との関連が報告されていた。魚類の高摂取は日本の伝統的な食事パターンであるが、現在の日本人の食事パターンは西欧化している。西洋食は、一般的に揚げ物に使用される植物油によるLC n-6 PUFAを多く含有し、うつ病リスクと関連する。日本医科大学 多摩永山病院の吉川 栄省氏らは、揚げ物の消費量とうつ病へのレジリエンスとの関連を検討した。Lipids in health and disease誌2016年9月15日号の報告。