5-ARI、前立腺がんリスクを低減、重症がんは抑制せず/BMJ
前立腺肥大症による下部尿路症状の治療として5α還元酵素阻害薬(5-ARI)の投与を受けた男性では、Gleasonスコア2~7の前立腺がんのリスクは低下するが、Gleasonスコア8~10のリスクには影響がみられないことが、スウェーデン・ウメオ大学のDavid Robinson氏らの検討で示された。2つの無作為化試験(PCPT試験、REDUCE試験)により、5-ARI投与は前立腺がん全体のリスクを23~25%低下させる一方で、Gleasonスコア8~10の前立腺がんのリスクはむしろ増大させることが示されている。この知見に基づき、米国食品医薬品局(FDA)は2011年、「5-ARIはより重篤な前立腺がんのリスクを増大させる可能性がある」との安全性に関する勧告を発表している。BMJ誌オンライン版2013年6月18日号掲載の報告。