生体吸収性スキャフォールドの2年転帰:7試験メタ解析/Lancet
エベロリムス溶出生体吸収性スキャフォールド(BVS)は、エベロリムス溶出金属ステント(EES)に比べ、2年時のステントに起因する有害事象の発現頻度は約1.3倍で、ステント血栓症は約3.4倍であることが示された。また、ステント留置後1~2年の間の両発症リスクも、BVS群がEES群に比べて高率だった。米国・コロンビア大学のZiad A. Ali氏らが、追跡2年以上の無作為化試験7件を対象に行ったメタ解析で明らかにしたもので、Lancet誌オンライン版2017年7月18日号で発表した。BVSは生体に完全に吸収されることでPCI後の長期アウトカムを改善する。これまでの無作為化試験で、1年時点の安全性・有効性の複合アウトカムについて、BVSの薬剤溶出金属ステントに対する非劣性は示されていたが、標的病変の心筋梗塞やデバイス血栓症の発現頻度の増大が確認されていた。また、BVS留置後1年を超えたアウトカムは明らかではなかった。