ジャーナル四天王(NEJM ・ Lancet ・ JAMA ・ BMJ )最新ニュース|page:49

ファイザー製とAZ製、コロナワクチンの有効性を比較 /BMJ

 イングランドでは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)アルファ変異株の流行期の健康な医療従事者において、BNT162b2(mRNAワクチン、ファイザー製)とChAdOx1(ウイルスベクターワクチン、アストラゼネカ製)という2つのワクチンには、接種後20週以内のSARS-CoV-2感染および新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生について実質的な差はなく、これらの発生率は初回接種後3~4週間目には急激に低下して、それ以降はCOVID-19関連の受診や入院が少なくなったことから、両ワクチンはいずれもアルファ変異株によるCOVID-19に対する強力な予防効果を有することが、英国・オックスフォード大学のWilliam J. Hulme氏らの調査で明らかとなった。研究の成果は、BMJ誌2022年7月20日号で報告された。  研究グループは、イングランドの医療従事者およびソーシャルケアワーカーにおいて、SARS-CoV-2感染とCOVID-19発生に対する2つのワクチン(BNT162b2、ChAdOx1)の有効性を比較する目的で、イングランド国民保健サービス(NHS England)の委託として、効果比較試験に類似のコホート研究を行った(英国研究技術革新機構[UKRI]などの助成を受けた)。  SARS-CoV-2アルファ変異株が優勢な時期におけるOpenSAFELY-TPPの研究プラットフォーム内で利用可能なプライマリケア、病院、COVID-19サーベイランスの記録が関連付けられた。

有害量のアルコール摂取、若年男性で多い:GBD2020/Lancet

 アルコール摂取に関する勧告は年齢および地域によって異なることを支持する強いエビデンスがあり、とくに若年者に向けた強力な介入が、アルコールに起因する世界的な健康損失を減少させるために必要であることが、米国・ワシントン大学のDana Bryazka氏らGBD 2020 Alcohol Collaboratorsの解析で明らかとなった。適度なアルコール摂取に関連する健康リスクについては議論が続いており、少量のアルコール摂取はいくつかの健康アウトカムのリスクを低下させるが他のリスクを増加させ、全体のリスクは地域・年齢・性別・年によって異なる疾患自然発生率に、部分的に依存することが示唆されていた。Lancet誌2022年7月16日号掲載の報告。

コロナワクチン、2回目接種後6ヵ月で陽性率は未接種者と同等?/BMJ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチンの有効性の低下は、COVID-19関連入院、COVID-19関連死、SARS-CoV-2検査陽性で一貫しており、年齢および感染リスクで定義したサブグループ間で差はみられないことが、英国・ブリストル大学のElsie M. F. Horne氏らによるOpenSAFELY-TPPデータベースを用いたコホート研究の結果、示された。最近のシステマティック・レビューでは、COVID-19重症化に対するワクチンの有効性が2回目接種後1~6ヵ月間で10%(95%信頼区間[CI]:6.1~15.4)低下すると推定されたが、研究デザインの違いや結果のばらつきにより結論は得られていなかった。著者は、「今回の結果は、オミクロン変異株感染や、ブースターワクチン接種が続くならばブースターワクチン接種のスケジュール決定に役立つと考えられる」とまとめている。BMJ誌2022年7月20日号掲載の報告。

5~11歳へのファイザーワクチン、オミクロン株への有効性/NEJM

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のオミクロン変異株(B.1.1.529)流行中における5~11歳へのmRNAワクチンBNT162b2(ファイザー製)の2回接種により、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院リスクは低下したことが、シンガポール・シンガポール大学のSharon H. X. Tan氏らによる検討で示された。2021年11月初旬に初めて確認されて以来、オミクロン変異株は多くの国で急速に拡大し、デルタ変異株(B.1.617.2)に置き換わり、優勢株となっている。これまで、小児におけるオミクロン変異株に対するワクチンの有効性に関するデータは不足していた。NEJM誌オンライン版2022年7月20日号掲載の報告。

不眠症治療薬、長期に有効・安全なのは?/Lancet

 不眠症治療薬のエスゾピクロンとレンボレキサントはいずれも有効性のプロファイルは良好であるが、エスゾピクロンは副作用発現例数が多く、レンボレキサントの安全性は結論に至っていないこと、またdoxepin、seltorexantおよびzaleplonは忍容性が良好であるが、有効性に関するデータは乏しく確固たる結論は得られていないことなどが、英国・オックスフォード大学のFranco De Crescenzo氏らが行ったシステマティック・レビューとネットワーク・メタ解析により示された。承認されている多くの薬剤は不眠症の急性期治療に有効であるが、忍容性が低いか長期の有効性に関する情報が得られておらず、メラトニン、ラメルテオンおよび未承認薬は全体的なベネフィットは示されなかった。著者は、「これらの結果は、エビデンスに基づく臨床診療に役立つと考えられる」とまとめている。Lancet誌2022年7月16日号掲載の報告。  研究グループは、Cochrane Central Register of Controlled Trials、MEDLINE、PubMed、Embase、PsycINFO、WHO International Clinical Trials Registry Platform、ClinicalTrials.govおよび規制当局のウェブサイトにて、2021年11月25日までに報告された不眠症治療薬の無作為化比較試験を検索し、特定の診断基準に基づいて不眠障害と診断された成人(18歳以上)患者を対象とした不眠症治療薬に関するプラセボまたは他の経口実薬単剤との比較試験について解析した。クラスター無作為化試験またはクロスオーバー試験、および二次性不眠症(精神疾患または身体的な併存疾患による不眠症、薬物またはアルコールなどの物質による不眠症)患者が含まれる試験は除外した。

原因不明の小児急性肝炎、英国44例の臨床像/NEJM

 2022年1月~3月に、英国・スコットランドの中部地域で小児の原因不明の急性肝炎が10例報告され、世界保健機関(WHO)は4月15日、Disease Outbreak Newsでこれに言及した。WHOはさらに、4月5日~5月26日までに33ヵ国で診断された同疾患の可能性例が少なくとも650例存在するとし、このうち222例(34.2%)は英国の症例であった。同国・Birmingham Women’s and Children’s NHS Foundation TrustのChayarani Kelgeri氏らは、今回、同施設に紹介された原因不明の急性肝炎44例の臨床像、疾患の経過、初期のアウトカムについて報告した。研究の詳細は、NEJM誌オンライン版2022年7月13日号に掲載された。

急性期脳梗塞、血栓回収前の血栓溶解療法は必要か/Lancet

 発症から4.5時間以内の脳主幹動脈閉塞に起因する急性期虚血性脳卒中の治療において、直接的な機械的血栓回収術は経静脈的血栓溶解療法を施行後に機械的血栓回収術を行う標準治療(ブリッジング療法)と比較して、有効性(機能的自立)に関して非劣性は達成されず、症候性脳出血や死亡のリスクには差がないことが、オーストラリア・メルボルン大学のPeter J. Mitchell氏らが実施した「DIRECT-SAFE試験」で示された。研究の詳細は、Lancet誌2022年7月9日号で報告された。

発熱に対する解熱薬と身体冷却、死亡リスクに影響するか/BMJ

 成人発熱患者に対する治療(解熱薬、身体冷却)は、死亡や重篤な有害事象のリスクに影響しないことが、スウェーデン・ルンド大学のJohan Holgersson氏らが実施したシステマティック・レビューとメタ解析で示された。これまでの試験は特定の患者群あるいは特定の発熱治療に焦点を当てたもので、統計学的な検出力に限界があり、発熱患者における発熱治療のリスクとベネフィットは不明であった。BMJ誌2022年7月12日号掲載の報告。

新規診断多発性骨髄腫、3剤併用(RVD)+ASCTでPFS延長/NEJM

 新規多発性骨髄腫の成人患者において、レナリドミド+ボルテゾミブ+デキサメタゾン3剤併用療法(RVD)と自家造血幹細胞移植(ASCT)の組み合わせは、RVD単独と比較して無増悪生存(PFS)期間を延長したが、全生存(OS)期間には差がなかったことが、米国・ダナ・ファーバーがん研究所のPaul G. Richardson氏らが米国の56施設で実施した無作為化非盲検第III相試験「DETERMINATION試験」の結果、示された。新規診断の多発性骨髄腫患者に対し、RVDにASCTを追加して、その後レナリドミド維持療法を病勢進行まで継続した場合の有効性については不明であった。NEJM誌2022年7月14日号掲載の報告。

急性期脳梗塞の血栓回収、アルテプラーゼ併用で良好な再開通率/Lancet

 ステント型血栓回収デバイスを用いた血栓除去術単独療法は、アルテプラーゼ静注+血栓除去術併用療法に対して非劣性は認められず、再開通率は低いことが、スイス・ベルン大学のUrs Fischer氏らが実施した「SWIFT DIRECT試験」の結果、示された。血栓除去術単独療法が静脈内血栓溶解+血栓除去術併用療法と同等の効果があるかどうかは議論が続いていたが、著者は、今回の結果を受け「適格患者における、血栓除去術前のアルテプラーゼ静注の割愛は支持されない」とまとめている。Lancet誌2022年7月9日号掲載の報告。

mRNAワクチン後の心筋炎、予防に有効な接種間隔は?/BMJ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するmRNAワクチン接種後の心筋炎のリスクが最も高いのは、思春期および若年成人の男性であり、これらの集団ではモデルナ製よりファイザー製のワクチンを用い接種間隔は30日以上が望ましいこと、5~11歳の小児での心筋炎発症は非常に稀でエビデンスの確実性は低いことなどを、カナダ・アルバータ大学のJennifer Pillay氏らが、システマティック・レビューの結果、報告した。著者は、「mRNAワクチンに関連した心筋炎は良性と思われるが、長期追跡データは限られており、生検や組織形態学等の適切な検査を用いた前向き研究によりメカニズムの解明が進むだろう」とまとめている。BMJ誌2022年7月13日号掲載の報告。

StageIII/IVのホジキンリンパ腫、A+AVD療法vs.ABVD療法/NEJM

 StageIII/IVの未治療ホジキンリンパ腫に対する、初回治療としてのブレンツキシマブ ベドチン+ドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジン(A+AVD)療法は、ドキソルビシン+ブレオマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン(ABVD)療法に比べ、無増悪生存(PFS)および全生存(OS)のいずれをも延長し、生存に関する優位性が示されたことが、6年の長期追跡により確認された。米国・メイヨー・クリニックのStephen M. Ansell氏らが、1,300例超の患者を対象に行った無作為化比較試験の結果を報告した。ブレンツキシマブ ベドチンは、CD-30作用型抗体-薬物複合体である。本検討については、5年追跡期間の試験でPFSの延長効果がすでに報告されていたが、今回新たにOSと、中央値6年の追跡期間によるPFSの結果が発表された。NEJM誌オンライン版2022年7月13日号掲載の報告。  本試験では、StageIII/IVのホジキンリンパ腫患者を無作為に2群に分け、一方の群にはA+AVD療法を(664例)、もう一方の群にはABVD療法を(670例)、それぞれ最大6サイクル実施した。  主要評価項目は、PFS期間(以前の報告を修正)。主な副次評価項目は、ITT集団におけるOSで、安全性と共に今回新たに報告した。

異種ワクチンでのブースター接種、安全性は?/BMJ

 新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチン接種について、「ChAdOx1-S」(アストラゼネカ製)によるプライマリ接種とmRNAワクチン(「BNT162b2」[ファイザー製]または「mRNA-1273」[モデルナ製])によるブースター接種(異種ワクチン接種)は、プライマリ+ブースターをすべてmRNAワクチンで接種した場合(mRNA同種ワクチン3回接種)と比べて、重篤な有害イベントリスクの増大は認められなかったことを、デンマーク・Statens Serum InstitutのNiklas Worm Andersson氏らが報告した。同国内でワクチン接種をした成人を対象に行ったコホート試験の結果で、これまで異種ワクチンの安全性に関する情報は不十分だった。BMJ誌2022年7月13日号掲載の報告。

肩関節鏡視、術後90日以内の有害事象は1.2%/BMJ

 肩関節鏡視下手術は、英国で一般的に行われるようになっているが、有害事象のデータはほとんどないという。同国オックスフォード大学のJonathan L. Rees氏らは、待機的な肩関節鏡視下手術に伴う有害事象について調査し、90日以内の重篤な有害事象のリスクは低いものの、再手術(1年以内に26例に1例の割合)などの重篤な合併症のリスクがあることを示した。研究の詳細は、BMJ誌2022年7月6日号に掲載された。  研究グループは、待機的な肩関節鏡視下手術における重篤な有害事象の正確なリスクを推定し、医師および患者に情報を提供する目的で、地域住民ベースのコホート研究を行った(英国国立健康研究所[NIHR]オックスフォード生物医学研究センター[BRC]の助成による)。

アレルギー予防のため、ピーナッツは1歳までに摂取すべき?/JAMA

 オーストラリアでは、2016年、幼児の食事ガイドラインが改訂され、ピーナッツアレルギーの予防のために生後12ヵ月までのピーナッツ導入が推奨されるようになった。同国マードック子ども研究所のVictoria X. Soriano氏らは、今回、この改訂の前後におけるピーナッツアレルギーの発生状況を調査し、ピーナッツの早期導入の推奨により有病率が0.5%低下したが、これは統計学的に有意な差ではないことを確認した。研究の詳細は、JAMA誌2022年7月5日号で報告された。  研究グループは、オーストラリアにおける生後12ヵ月までのピーナッツ導入の推奨が、幼児のピーナッツアレルギー発生の抑制に寄与するかの検証を目的に、一般住民を対象とした2つの横断的調査の結果を比較した。

米国、人種-民族間の健康格差、地域ごとに違いはあるか/Lancet

 米国の2000~19年の健康格差を体系的に分析したところ、5つの人種-民族別にみた平均余命の格差は広範かつ永続的に存在していたことを、米国・ワシントン大学のLaura Dwyer-Lindgren氏らGBD US Health Disparities Collaboratorsが報告した。米国の人種-民族間の平均余命には大きく永続的な格差が存在するとされていたが、これまでそのパターンが地域規模でどの程度異なるかは明らかになっていなかったという。今回、研究グループは、米国3,110郡について20年間にわたり、5つの人種-民族の平均余命を推定し、平均余命の時空間でみた変動および人種-民族間の格差を明らかにする解析を行った。Lancet誌2022年7月2日号掲載の報告。

膝OAへのヒアルロン酸注射、軽減効果はわずか/BMJ

 変形性膝関節症(膝OA)に対するヒアルロン酸関節内注射(関節内補充療法)は、プラセボと比較して痛みの軽減効果はわずかであり、両者間の臨床的意義のある差はごくわずかであるという強力で決定的なエビデンスが示されたと、カナダ・St. Michael’s HospitalのTiago V. Pereira氏らがシステマティック・レビューとメタ解析の結果、報告した。また、同様に強力で決定的なエビデンスとして、関節内補充療法はプラセボと比較して重篤な有害事象のリスク増加と関連することも示されたという。関節内補充療法は、50歳以上の膝OAの治療に用いられているが、その有効性と安全性についてはいまだ論争の的となっている。直近では、治療効果が従前に報告されたものよりも小さい可能性があるとのエビデンスが示唆されていた。著者は、「今回の検討結果は、膝OAの治療としての関節内補充療法の多用を支持しないものであった」とまとめている。BMJ誌2022年7月6日号掲載の報告。

高齢者の4回目接種、オミクロン株への有効性は?/BMJ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するmRNAワクチン(BNT162b2[ファイザー製]、mRNA-1273[モデルナ製])の4回接種は、3回接種と比較し、オミクロン変異株流行中の長期療養施設の60歳以上の入居者において、SARS-CoV-2オミクロン変異株の感染(症状の有無を問わないRT-PCR検査陽性)、症候性感染および重篤なアウトカム(入院または死亡)の予防を改善することが、カナダ・オンタリオ州公衆衛生局のRamandip Grewal氏らによる検討で示された。また、4回目接種者はワクチン未接種者と比較し、重篤なアウトカムへの予防効果は高いことも示された。ただし、保護効果の持続期間は不明であった。これまでに、イスラエルにおける60歳以上を対象としたリアルワールドの有効性試験では、BNT162b2の4回目接種者は3回目接種者(4ヵ月以上前に接種)と比較して、オミクロン変異株への感染およびCOVID-19重症化がかなり予防できることが示唆されていた。BMJ誌2022年7月6日号掲載の報告。

手首膨隆骨折での疼痛・機能差、包帯vs.硬性固定/Lancet

 橈骨遠位端骨折の小児において、包帯固定vs.スプリントやギプスによる硬性固定の3日後の疼痛は同等であり、6週間の追跡期間中、疼痛や機能に差はないことが、英国・Kadoorie Research CentreのDaniel C. Perry氏らが英国の23施設で実施した無作為化比較同等性試験「Forearm Fracture Recovery in Children Evaluation trial:FORCE試験」の結果、示された。手首の膨隆(隆起)骨折は小児に最も多い骨折であるが、治療は副子固定、ギプス固定、経過観察などさまざまで、議論が分かれている。著者は、「今回の結果は、橈骨遠位端の膨隆骨折の小児に対しては、包帯を巻いて帰宅させるという戦略を支持するものである」とまとめている。Lancet誌2022年7月2日号掲載の報告。  研究グループは、橈骨遠位端膨隆骨折の小児965例(4~15歳)を、特注のウェブベースの無作為化ソフトウエアを用いて、包帯群または硬性固定群に1対1の割合で無作為に割り付け、6週間追跡した。除外基準は、受傷後36時間以降での診断、患側手首以外にも骨折がある場合などとした。治療を行った医師、患者およびその家族は割り付けに関して盲検化できなかった。治療に当たった臨床チームは追跡評価に参加しなかった。  包帯群にはガーゼロール包帯などの簡単な包帯を提供し、包帯の使用・中止の決定は家族の自由裁量とした。硬性固定群では、手首用スプリントまたは治療医師が成形したギプスなどが救急外来で装着された。

急性期疾患の静脈血栓塞栓症予防、中用量の低分子ヘパリンが最適か/BMJ

 急性期疾患で入院した成人患者への抗凝固薬は、症候性静脈血栓塞栓症のリスク低下と大出血リスクを考慮すると、中用量低分子量ヘパリンが最適と思われる見解を、オランダ・フローニンゲン大学のRuben J. Eck氏らが、被験者総数9万人超を対象としたシステマティック・レビューとネットワークメタ解析の結果、示した。未分画ヘパリン(とくに中用量)と直接経口抗凝固薬(DOAC)のプロファイルは最も不良であったという。BMJ誌2022年7月4日号掲載の報告。  研究グループは、急性期疾患で入院した患者において、静脈血栓塞栓症の予防を目的とした抗凝固薬投与のベネフィットと有害性を抗凝固薬の種別および投与量別に評価するシステマティック・レビューとネットワークメタ解析を行った。