多枝冠動脈疾患には依然としてCABGがステントより有利

多枝冠動脈疾患の競合的な治療法として、冠動脈バイパス術(CABG)と冠動脈ステント留置術はこれまでにも多くの比較研究が行われてきたが、薬剤溶出性ステントが登場してからは、CABGとの比較研究はほとんど耳にしなくなった。ニューヨーク州立大学オールバニー校公衆衛生部門のEdward L. Hannan氏らによる本研究は、CABGと薬剤溶出性ステント留置術を受けた患者の有害転帰を追跡調査したもので、CABGは依然として薬剤溶出性ステント処置より死亡率が低いだけでなく、心筋梗塞発生率や血行再建術の再施行リスクも低いと報告している。NEJM誌2008年1月24日号より。