慢性疲労症候群、認知行動療法や段階的運動療法の併用が有効:PACE試験
慢性疲労症候群の治療では、専門医による治療(SMC)に加え認知行動療法(CBT)あるいは段階的運動療法(GET)を併用すると、SMC単独に比べ中等度の予後改善効果が得られるが、適応ペーシング療法(APT)を併用しても相加効果は認めないことが、英国・ロンドン大学クイーン・メアリー校のP D White氏らが行ったPACE試験で示された。慢性疲労症候群は「生活が著しく損なわれるような強い疲労」で特徴付けられ、筋痛性脳脊髄炎と同一疾患とする見解のほかに、別の診断基準に基づく異なる疾患と捉える考え方もある。CBTやGETの有効性を示す知見がある一方で、患者団体による調査ではAPTやSMCのほうが有効な可能性があると報告されている。Lancet誌2011年3月5日号(オンライン版2011年2月18日号)掲載の報告。