大腸内視鏡検査陰性、次回は本当に10年後でいいのか?/BMJ
大腸内視鏡スクリーニング検査で陰性だった受診者集団について、フォローアップ5年以内にあらゆる腫瘍が20%超で検出されたが、進行がん(advanced neoplasm)の検出は10年以内でもまれであることが明らかにされた。ドイツ・German Cancer Research Center(DKFZ)のThomas Heisser氏らによるシステマティック・レビューとメタ解析の結果で、著者は「示された所見は、大腸内視鏡スクリーニング検査の陰性者について、次回受診は現在の推奨間隔で十分である可能性を示すものであった。さらなる検討を行い、適切な勧告とするため経験的基礎を強化し、受診間隔の延長についてもさらに調査する必要がある」と述べている。大腸内視鏡スクリーニングで大腸がんの前兆が認められない標準的リスクの受診者について、米国や欧州の主要なガイドラインでは、次回スクリーニングは10年後を推奨している。しかし、この受診間隔を支持するエビデンスは限定的で、勧告の大半が医療費支払いデータやがんレジストリを根拠としたものであり、勧告に基づくフォローアップスクリーニングのアウトカムデータはほとんどなかった。BMJ誌2019年11月13日号掲載の報告。