ジャーナル四天王(NEJM ・ Lancet ・ JAMA ・ BMJ )最新ニュース|page:62

LVEF40%超の心不全、サクビトリル・バルサルタンvs.RAS系阻害薬/JAMA

 心不全で左室駆出分画(LVEF)40%超の患者において、サクビトリル・バルサルタンは、レニン・アンジオテンシン(RAS)系阻害薬またはプラセボと比較して、12週後のN末端プロ脳性ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)値の低減効果は大きかったが、24週後の6分間歩行距離の改善について有意差はなかったことを、ドイツ・シャリテ大学医学部のBurkert Pieske氏らが、約2,600例を対象に行った無作為化比較試験で明らかにした。これまで、サクビトリル・バルサルタンとRAS系阻害薬を比較した有益性のエビデンスをサロゲートアウトカムマーカー、6分間歩行距離、およびQOLで検討した試験は限られていた。JAMA誌2021年11月16日号掲載の報告。  研究グループは、2017年8月~2019年10月にかけて、32ヵ国、396ヵ所の医療機関を通じ、24週間の無作為化並行群間比較二重盲検試験を行った。被験者はLVEFが40%超、高値NT-proBNP、構造的心疾患があり、QOL低下が認められる患者で、4,632例をスクリーニングし、2,572例が被験者として組み込まれた。追跡は、2019年10月28日まで行った。

左冠動脈主幹部病変へのPCI vs.CABG、メタ解析で転帰の違いは/Lancet

 低~中等度の解剖学的複雑性を有する左冠動脈主幹部病変に対して、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)と冠動脈バイパス術(CABG)の5年死亡リスクは同等であることが示された。一方でベイジアン解析では、死亡リスクには違いがありPCI よりCABGのほうが支持される(年率0.2%未満である可能性が高い)ことを示唆する結果が示された。また、自然発生心筋梗塞や血行再建術のリスクは、PCI群がCABG群より高かったが、脳卒中はPCI群が低かった。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のMarc S. Sabatine氏らによるメタ解析の結果で、結果を踏まえて著者は、「これらの予想される結果の違いを伝えることは、患者の治療を決定するのに役立つだろう」と述べている。Lancet誌オンライン版2021年11月12日号掲載の報告。  研究グループは、MEDLINE、Embase、Cochraneのデータベースを基に、左冠動脈主幹部病変に対し、薬剤溶出ステントを用いたPCIまたはCABGを行い5年以上追跡し、全死因死亡リスクを比較した無作為化比較試験で、2021年8月31日までに英語で発表されたものを検索した。選択基準に合った試験の抽出については、Sabatine氏ら2人が行った。

脳梗塞の血栓除去術、発症6h以降でも機能障害を改善/Lancet

 発症後6~24時間で、可逆的な脳虚血の証拠が確認された急性期脳梗塞患者の治療において、血管内血栓除去術はこれを施行しない場合と比較して、90日後の修正Rankin尺度(mRS)で評価した機能障害が良好であり、日常生活動作の自立(mRS:0~2点)の達成割合も高いことが、米国・Cooper University Health CareのTudor G. Jovin氏らが実施した「AURORA試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2021年11月11日号で報告された。  研究グループは、発症から6時間以上が経過した脳梗塞患者における、血管内治療のリスクとベネフィットを評価する目的で、無作為化対照比較試験の系統的レビューを行い、個々の患者データに基づくメタ解析を実施した(Stryker Neurovascularの助成を受けた)。

左後方心膜切開術、心臓手術後のAFを抑制/Lancet

 心臓手術時に左後方心膜切開術を加えると、これを行わない場合に比べ術後の心房細動の発生率がほぼ半減し、術後合併症リスクの増加はみられないことが、米国・Weill Cornell MedicineのMario Gaudino氏らが実施した「PALACS試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2021年11月12日号で報告された。  研究グループは、左後方心膜切開術は心臓手術後の心房細動の発生を抑制するとの仮説を立て、これを検証する目的で適応的単盲検無作為化対照比較試験を実施した(研究助成は受けていない)。

2型DMの新規発症リスクを低下・増加させる降圧薬は?/Lancet

 降圧治療は2型糖尿病の新規発症予防に効果的な戦略であるが、その効果は降圧薬のクラスにより異なっており、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)およびアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)で良好な結果が得られることが、英国・オックスフォード大学のMilad Nazarzadeh氏らBlood Pressure Lowering Treatment Trialists' Collaboration(BPLTTC)のメタ解析で示された。降圧治療は、糖尿病の細小血管および大血管合併症を予防する戦略として確立されているが、糖尿病そのものの予防に寄与するかは不明であった。著者は、「降圧薬のクラスによる差はおそらくオフターゲット作用の違いによるものと考えられる。今回のエビデンスは、糖尿病発症予防のために降圧薬のクラスを選択する必要があることを支持するものであり、個々の臨床的な糖尿病リスクに応じた薬剤選択の改善に結び付くだろう」と述べている。Lancet誌2021年11月13日号掲載の報告。

新規経口抗凝固薬milvexianが術後VTE予防に有効/NEJM

 新規経口第XIa因子阻害薬milvexianは、人工膝関節置換術後の静脈血栓塞栓症予防に有効であり、出血のリスクは低いことが示された。カナダ・マックマスター大学のJeffrey I. Weitz氏らが、エノキサパリンと比較するアダプティブデザインの第II相無作為化並行群間比較試験「AXIOMATIC-TKR試験」の結果を報告した。静脈および動脈血栓塞栓症の予防と治療において、第XIa因子阻害薬は従来の抗凝固薬より効果的で出血も少ない可能性が示されていた。著者は、「milvexianの有効性と安全性については、さらなる研究が必要である」とまとめている。NEJM誌オンライン版2021年11月15日号掲載の報告。

コロナ入院患者にアスピリン併用は有効か/Lancet

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院患者において、アスピリンによる治療は28日死亡率、侵襲的人工呼吸管理への移行または死亡のリスクを低下させなかったが、28日以内の生存退院率はわずかに改善した。無作為化非盲検対照プラットフォーム試験「RECOVERY試験」の結果で、英国・オックスフォード大学のPeter W. Horby氏らRECOVERY試験共同研究グループが報告した。これまで、その抗血栓性に基づきCOVID-19に対する治療薬としてアスピリンが提案されていたが、著者らは、「今回の結果は、COVID-19入院患者において、標準的な血栓予防や治療的抗凝固療法としてアスピリンを追加することを支持するものではない」とまとめている。Lancet誌オンライン版2021年11月17日号掲載の報告。

透析期の腎性貧血、ダプロデュスタットはESA薬に非劣性/NEJM

 透析治療を受けている貧血を有する慢性腎臓病(CKD)患者において、ダプロデュスタットは赤血球造血刺激因子薬(ESA)と比較し、ベースラインからのヘモグロビン値の変化および心血管アウトカムに関して、非劣性であることが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のAjay K. Singh氏らが実施した、無作為化非盲検第III相試験「ASCEND-D試験」で示された。CKD患者において貧血治療として用いられる遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン製剤およびその誘導体は、脳卒中、心筋梗塞などの有害事象のリスクを高める可能性があるが、低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素阻害薬(HIF-PH阻害薬)はヘモグロビン値の増加においてESAと同等の効果があることが示唆されていた。NEJM誌オンライン版2021年11月5日号掲載の報告。

精神的ストレスによる心筋虚血で、CHDの心血管死/心筋梗塞リスクが増大/JAMA

 安定冠動脈疾患(CHD)では、精神的ストレス(人前でのスピーチで誘発し測定)による心筋虚血を有する患者は、このような虚血がない患者と比較して、心血管死/非致死的心筋梗塞のリスクが有意に高く、精神的ストレスによる虚血と運動などの従来型の負荷試験による虚血の双方を呈する患者は、従来型の負荷試験による虚血のみの患者に比べ、同リスクが増加していることが、米国・エモリー大学のViola Vaccarino氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌2021年11月9日号に掲載された。  研究グループは、CHD患者における有害な心血管イベントの発生に、精神的ストレスよる心筋虚血や従来型の負荷試験による心筋虚血が関連するかの評価を目的に、米国の2つの前向きコホート研究の統合解析を行った(米国国立心肺血液研究所[NHLBI]などの助成を受けた)。

急性期脳梗塞の欧州人患者、血管内治療前のアルテプラーゼは不要か/NEJM

欧州人の急性期脳梗塞患者の治療において、血管内治療(EVT)単独はアルテプラーゼ静注後にEVTを行う通常治療と比較して、90日後の修正Rankin尺度で評価した機能障害に関して優越性も非劣性もみられず、死亡や症候性脳出血の発生にも両群間に差はないことが、オランダ・アムステルダム大学のNatalie E. LeCouffe氏らが実施した「MR CLEAN-NO IV試験」で示された。研究の詳細は、NEJM誌2021年11月11日号に掲載された。  本研究は、急性期脳梗塞の欧州人の患者の治療におけるEVT単独の有効性と非劣性をアルテプラーゼ静注後のEVTと比較する医師主導の非盲検(エンドポイント評価者盲検)無作為化試験であり、2018年1月~2020年10月の期間に、オランダ、ベルギー、フランスの20の病院で参加者の登録が行われた(オランダCollaboration for New Treatments of Acute Stroke consortiumなどの助成を受けた)。

ステージ4のCKD、クロルタリドンで血圧コントロール改善/NEJM

 進行した慢性腎臓病(CKD)を有し高血圧のコントロールが不良の患者において、クロルタリドン(国内販売中止)による降圧治療はプラセボと比較して12週時点で血圧コントロールを改善したことが、米国・インディアナ大学医学部のRajiv Agarwal氏らによる検討で示された。これまでに、進行したCKD患者の降圧治療においてサイアザイド系利尿薬の使用を支持するエビデンスは、ほとんど示されていなかった。NEJM誌オンライン版2021年11月5日号掲載の報告。 プラセボ対照で12週までの24時間ASBP値の変化を評価 研究グループは、ステージ4のCKDで、高血圧のコントロールが不良(24時間自由行動下血圧モニタリング[ABPM]で確認)の患者を無作為に1対1の割合で2群に割り付け、一方には、chlorthalidoneを投与(12.5mg/日で開始し4週ごとに増量、必要に応じて最大投与量は50mg/日とする)またはプラセボを投与し、有効性と安全性を評価した。無作為化では、ループ利尿薬の使用有無による層別化も行った。  主要アウトカムは、ベースラインから12週までの24時間自由行動下収縮期血圧(ASBP)値の変化。副次アウトカムは、尿中アルブミン/クレアチニン(A/C)比、NT-proBNP値、血漿レニン値とアルドステロン値、および身体容積(total body volume)のベースラインから12週までの変化であった。安全性も評価した。

非透析腎性貧血、ダプロデュスタットはESA薬に非劣性/NEJM

 透析治療を受けていない貧血を有する慢性腎臓病(CKD)患者において、ダプロデュスタットは、ダルベポエチン アルファと比較して、ベースラインからのヘモグロビン値の変化および心血管アウトカムに関して、非劣性であることが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のAjay K. Singh氏らによる検討で示された。ダプロデュスタットは、経口の低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素阻害薬(HIF-PH阻害薬)。これまで非透析CKD患者において、既存の赤血球造血刺激因子(ESA)薬ダルベポエチン アルファと比較した有効性および安全性は検討されていなかった。NEJM誌オンライン版2021年11月5日号掲載の報告。

FFRガイド下PCI vs.CABG 、3枝冠動脈疾患/NEJM

 3枝冠動脈疾患患者において、冠血流予備量比(FFR)ガイド下での経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は、1年時点の死亡・心筋梗塞・脳卒中・再血行再建術の複合イベントの発生について、冠動脈バイパス術(CABG)に対する非劣性は示されなかった。米国・Stanford Cardiovascular InstituteのWilliam F. Fearon氏らが、欧米などの48施設で実施した多施設共同非劣性試験「Fractional Flow Reserve versus Angiography for Multivessel Evaluation(FAME)3試験」の結果を報告した。3枝冠動脈疾患患者では、PCIと比較しCABGの転帰が良好であることが知られていたが、FFRガイド下PCIに関する研究はなかった。NEJM誌オンライン版2021年11月4日号掲載の報告。  主要評価項目は、1年以内の主要心脳血管有害事象(MACCE:全死亡、心筋梗塞、脳卒中、再血行再建術)の発生で、CABGに対するFFRガイド下PCIの非劣性マージンはハザード比(HR)の95%信頼区間(CI)の上限が1.65未満とした。副次評価項目は死亡、心筋梗塞、脳卒中の複合および各イベントなどで、安全性についても評価した。

ワクチン接種はコロナ重症化リスクを減らすか?/JAMA

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のmRNAワクチン接種は、COVID-19による入院ならびにCOVID-19入院患者の死亡/人工呼吸器装着への進行を有意に低下させる可能性が認められた。米国疾病予防管理センターのMark W. Tenforde氏らが、米国の21施設で実施した症例コントロール研究の結果を報告した。COVID-19ワクチン接種の有益性を包括的に理解するためには、ワクチン接種にもかかわらずCOVID-19を発症した人の疾患重症度が、ワクチン未接種者よりも低いかどうかを判断する疾患軽減について検討する必要があった。著者は、「今回の結果は、ワクチン未接種の場合と比較すればワクチン接種後のブレークスルー感染のリスクが低いことと一致している」とまとめている。JAMA誌オンライン版2021年11月4日号掲載の報告。  研究グループは、2021年7月14日までに登録され、2021年3月11日~8月15日の期間に入院し、死亡と人工呼吸器装着の28日転帰に関するデータを入手できた成人4,513例について解析した。最終追跡調査日は2021年8月8日。

サクビトリル・バルサルタンvs.ラミプリル、心不全歴のない心筋梗塞患者/NEJM

 左室駆出分画低下や肺うっ血を伴う心筋梗塞の患者において、サクビトリル・バルサルタンはラミプリルと比べ、心血管死・心不全リスクを低下しなかったことが、米国・ハーバード・メディカル・スクールのMarc A Pfeffer氏らが約5,700例を対象に行った、多施設共同無作為化二重盲検試験で示された。症候性心不全の患者において、サクビトリル・バルサルタンはACE阻害薬と比べて入院や心血管死のリスクを低下することが示されている。一方で、急性心筋梗塞の患者を対象とした比較検討は行われていなかった。NEJM誌2021年11月11日号掲載の報告。

5~11歳へのファイザー製ワクチンの安全性と有効性~第II/III相試験/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンBNT162b2(Pfizer-BioNTech製)の5~11歳への投与(21日間隔で10μgを2回投与)は、安全で、免疫原性を有し、有効率も約91%と高いことが示された。米国・Duke Human Vaccine InstituteのEmmanuel B. Walter氏らによる、5~11歳を対象とした第I相および進行中の第II/III相の無作為化試験の結果で、NEJM誌オンライン版2021年11月9日号で発表された。  第I相無作為化試験は2021年3月24日~4月14日に米国内4地点でスクリーニングをして包含した5~11歳の48例を対象に行われた。1対1対1の割合で3群に無作為に割り付け、BNT162b2ワクチン10μg、20μg、30μgをそれぞれ投与し、安全性と免疫原性の所見から適切な投与量を決定した。

STEMI患者 、COVID-19合併で院内死亡率上昇/JAMA

 ST上昇型心筋梗塞(STEMI)では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断を受けた患者は、過去1年間にCOVID-19の診断を受けていない患者に比べ院内死亡率が有意に高く、死亡、脳卒中、心筋梗塞の複合アウトカムも不良であることが、米国・ブラウン大学Warren Alpert医学校のMarwan Saad氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2021年10月29日号に掲載された。  研究グループは、STEMI患者において、COVID-19の有無別の患者の特徴や治療、転帰の比較を目的とする後ろ向きコホート研究を行った。  解析には、米国のVizient Clinical Databaseに登録された509施設のデータが用いられた。対象は、2019年1月1日~2020年12月31日の期間に、これらの施設に入院した院外または院内のSTEMI患者(18歳以上)であった。院外例は入院時にSTEMIが認められた患者、院内例は入院中にSTEMIを発症した患者と定義された。

2020年の平均余命、コロナ影響で多くの国が低下/BMJ

 2020年に、世界31ヵ国で2,800万年を超える損失生存年数(YLL)の超過が発生し、発生率は女性よりも男性で高く、この年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行に関連した超過YLLは、2015年の季節性インフルエンザの5倍以上に達することが、英国・オックスフォード大学のNazrul Islam氏らの調査で示された。研究の詳細は、BMJ誌2021年11月3日号に掲載された。  研究グループは、COVID-19の世界的大流行に関連する2020年の平均余命およびYLLの変動を評価する目的で、37の国と地域の時系列分析を行った(特定の研究助成は受けていない)。

妊娠中の抗うつ薬、子供の数学の成績に影響か/JAMA

 妊娠中に抗うつ薬を処方された母親の子供は、処方されなかった母親の子供と比較して、数学のテストの点数は2点低く有意差が認められ、国語のテストの点数には差がなかったことが、デンマーク・オーフス大学のJakob Christensen氏らの調査で示された。結果について著者は、「数学の平均点は曝露群で低かったが、差は小さいことから臨床的な意義は不確実である。この研究結果は、妊娠中の母親にうつ病治療を行うことの利点と比較して検討する必要がある」としている。JAMA誌2021年11月2日号掲載の報告。

コロナワクチン、高齢ほど感染・入院リスク低下/Lancet

 米国では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種プログラムの導入の初期段階に、高齢者におけるCOVID-19患者数やCOVID-19による救急診療部受診数、入院者数が減少し、ワクチン接種の寄与は不明なものの死者数も減少したことが、米国疾病予防管理センターのLucy A. McNamara氏らの調査で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2021年11月3日号で報告された。  米国では、2020年12月中旬に、緊急使用許可(EUA)下に最初のCOVID-19ワクチンの使用が可能となった。2021年6月8日の時点で、全人口の52%が少なくとも1回のワクチン接種を受け、42%は2回の接種を完了しており、このうち65歳以上の接種率はそれぞれ86%および76%に達している。