ジャーナル四天王(NEJM ・ Lancet ・ JAMA ・ BMJ )最新ニュース|page:66

降圧薬の心血管イベント予防効果、年齢や血圧で異なるか/Lancet

 薬理学的な降圧は高齢になっても効果的であり、主要心血管イベント予防の相対的なリスク低下が無作為化時点での収縮期または拡張期の血圧値によって異なるというエビデンスはなく、120/70mmHg未満でも有効であるという。英国・オックスフォード大学のKazem Rahimi氏らBlood Pressure Lowering Treatment Trialists' Collaboration(BPLTTC)のメンバーらが、MACEのリスクに関する降圧薬の有効性を比較検証した無作為化比較試験のメタ解析結果を報告した。70歳以上の高齢者において、とくに、血圧が十分に上昇していない場合の心血管アウトカムに対する降圧の薬物療法の有効性は明らかになっていなかった。結果を踏まえて著者は、「降圧薬による治療は年齢にかかわらず重要な治療選択肢として考慮すべきであり、国際的なガイドラインから年齢に関連した血圧の閾値を撤廃すべきである」と述べている。Lancet誌2021年9月18日号掲載の報告。

無症候性重度狭窄へのCAS vs.CEA、長期有効性・リスクに差は?/Lancet

 インターベンションを要する無症候性重度狭窄患者に対し、頚動脈ステント留置術(CAS)と頚動脈内膜剥離術(CEA)の有効性およびリスクを比較したところ、長期5年の手技非関連脳卒中リスク、手技関連の後遺障害を伴う脳卒中や死亡リスク共に同等であることが示された。英国・オックスフォード大学のAlison Halliday氏らが、33ヵ国・130病院を通じて行った国際多施設共同無作為化比較試験「ACST-2」の結果を報告した。重度狭窄を有するが直近の脳卒中や一過性脳虚血の既往のない無症候性の患者では、CASまたはCEAのいずれもが有効で長期脳卒中リスクを低減可能なことが報告されている。しかしながら最近の全国規模のレジストリデータで、いずれの手技共に後遺障害を伴う脳卒中や死亡に1%程度の手技的リスクをもたらしていることが示され、大規模な無作為化試験を行い長期的な影響の比較のエビデンスを得る必要性が提言されていた。Lancet誌2021年9月18日号掲載の報告。

ファイザー製ワクチン、60歳以上で3回目接種の効果は?/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンBNT162b2(Pfizer/BioNTech製)について、2回接種を5ヵ月以上前に完了した60歳以上の高齢者に対する3回目ブースター接種は、COVID-19感染および重症化リスクが大幅に低下することを、イスラエル・Weizmann Institute of ScienceのYinon M. Bar-On氏らが報告した。イスラエルでは2021年7月30日に、5ヵ月以上前にBNT162b2の2回接種を完了した60歳以上の高齢者への、3回目接種が承認されている。研究グループは、追加免疫のデータを収集するため3回目ブースター接種を行った同国約114万例の高齢者を対象に試験を行った。NEJM誌オンライン版2021年9月15日号掲載の報告。

新世代MRAのfinerenone、DKDの心血管リスク減/NEJM

 2型糖尿病を合併する幅広い重症度の慢性腎臓病(CKD)患者の治療において、非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬finerenoneはプラセボと比較して、心血管死や非致死的心筋梗塞などで構成される心血管アウトカムを改善し、有害事象の頻度は同程度であることが、米国・ミシガン大学医学大学院のBertram Pitt氏らが実施した「FIGARO-DKD試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2021年8月28日号で報告された。  本研究は、48ヵ国の施設が参加した二重盲検プラセボ対照無作為化イベント主導型第III相試験であり、2015年9月~2018年10月の期間に参加者のスクリーニングが行われた(Bayerの助成による)。

β遮断薬投与のLVEF 50%未満の予後、人工知能が予測可能か/Lancet

 左室駆出率(LVEF)の低下が認められる心不全患者において、人工知能を用いたクラスタリング法は、β遮断薬の投与がもたらす予後に関して、洞調律の心不全のうち効果が不十分な集団や、心房細動を伴う心不全のうち死亡率が低い集団などの予測が可能であり、この手法は有害な転帰の回避につながる可能性があることが、英国・バーミンガム大学のAndreas Karwath氏らcardAIcグループの検討で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2021年8月27日号に掲載された。  研究グループは、新たな人工知能を用いたアプローチは、併存症の多次元およびより高次元の相互作用を適切に評価し、洞調律や心房細動を有する心不全患者において、β遮断薬の有効性が異なる集団の分類が可能との仮説を立て、これを検証する目的で機械学習を用いたクラスター分析を行った(英国医学研究審議会[MRC]などの助成による)。  β遮断薬に関する9件の二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験の個々の患者データが統合され、これにニューラルネットワークを用いた変分オートエンコーダおよび階層的クラスタリング法が適用された。

心血管1次予防のポリピルにアスピリンは必要か?/Lancet

 心血管疾患の1次予防において固定用量併用療法戦略は、心血管疾患、心筋梗塞、脳卒中、血行再建術および心血管死を大幅に低減する。カナダ・マックマスター大学のPhilip Joseph氏らPolypill Trialists' Collaborationが、個人被験者データのメタ解析を行い報告した。示されたベネフィットは、心血管代謝のリスク因子に関係なく一貫性が認められたという。無作為化試験において、固定用量併用療法(またはポリピル)は1次予防における心血管疾患の複合アウトカムを低減することが示されている。しかしながら、アスピリンを含むべきか否か、特異的アウトカムへの効果、および主要サブグループでの効果などは明らかになっていなかった。Lancet誌オンライン版2021年8月29日号掲載の報告。

降圧薬だけの4種配合剤、単剤より有益か/Lancet

 降圧薬4種を4分の1用量ずつ1剤に配合した「quadpill」による降圧療法を早期に開始する戦略は、一般的な標準用量の単剤降圧療法による治療戦略と比べて、より大きな降圧の達成・維持をもたらすことが示された。オーストラリア・シドニー大学のClara K. Chow氏らが行った第III相多施設共同の二重盲検並行群無作為化試験「QUARTET試験」の結果で、著者は「本試験は、quadpillベースの治療戦略の有効性、忍容性および簡便性を実証するものとなった」と述べている。Lancet誌オンライン版2021年8月29日号掲載の報告。  QUARTET試験は、超低用量の4剤を配合した単一錠剤による高血圧治療の開始戦略が、単剤療法から始める戦略よりも有効であるとする仮説検証を目的とし、未治療または単剤治療を受けている高血圧症を有するオーストラリア成人(18歳以上)を対象に行われた。

高齢者への心房細動スクリーニングでイベント発生減/Lancet

 心房細動のスクリーニングは、標準ケアと比較し、わずかではあるもののネットベネフィットがあり、高齢者におけるスクリーニングは安全で有益であることが示された。スウェーデン・カロリンスカ大学病院のEmma Svennberg氏らが、高齢者を対象とした心房細動スクリーニングの有用性を検証した多施設共同無作為化非盲検比較試験「STROKESTOP試験」の結果を報告した。心房細動は虚血性脳卒中の主な原因であり、心房細動の早期発見により抗凝固療法による虚血性脳卒中および死亡の減少が期待できるが、十分なエビデンスがないという。Lancet誌オンライン版2021年8月27日号掲載の報告。

コロナワクチン後の重篤疾患、接種3週までのリスクは?/JAMA

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のmRNAワクチン安全性サーベイランスデータの中間解析において、重篤な疾患の発生リスクはワクチン接種後1~21日間(リスク期間)と22~42日間(対照期間)とで有意な差はないことが示された。米国・カイザーパーマネンテ北カリフォルニアのNicola P. Klein氏らが、Vaccine Safety Datalink(VSD)に登録された620万人、1,180万回の接種に関するデータの解析結果を報告した。COVID-19ワクチンの安全性サーベイランスは、安全性の確保、信頼性の維持、および政策への情報提供に重要である。JAMA誌オンライン版2021年9月3日号掲載の報告。

低Na塩の利用で血管イベント・全死亡が減少/NEJM

 脳卒中の既往者または60歳以上の高血圧症の患者において、通常の塩の代わりに、塩化ナトリウムの成分含有が75%の代替塩を使うことで、脳卒中率や主要心血管イベント率、および全死因死亡率が低下したことが示された。オーストラリア・George Institute for Global HealthのBruce Neal氏らが、中国農村部600村に住む2万例超を対象に行った、非盲検クラスター無作為化試験の結果を報告した。NEJM誌オンライン版2021年8月29日号で発表した。代替塩は、ナトリウム値を低下させ、カリウム値を上昇させ、血圧を低下させることが示されている。しかし、心血管への有効性や安全性アウトカムへの影響は明らかになっていなかった。  研究グループは2014年4月~2015年1月にかけて、中国農村部の600村を対象に、脳卒中の既往者または60歳以上で高血圧症の患者2万995例を対象に試験を開始した。  試験対象村を無作為に2群に分け、一方の村の被験者は代替塩(質量で塩化ナトリウム75%、塩化カリウム25%)を、もう一方の村の被験者は通常塩(塩化ナトリウム100%)を、それぞれ使用した。

ワクチンによる入院回避効果、mRNA vs.アデノウイルスベクター/NEJM

 米国で使用されている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン3種、BNT162b2(Pfizer-BioNTech製)、mRNA-1273(Moderna製)、Ad26.COV2.S(Johnson & Johnson-Janssen製)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染による入院やICU入室、あるいは救急部門や救急クリニック(urgent care clinic)の受診に対し、高い有効性が認められたことを、米国疾病予防管理センター(CDC)のMark G. Thompson氏らが報告した。COVID-19による入院患者約4万2,000例と救急・緊急外来クリニックを受診した約2万2,000例を調べた結果で、これらワクチンの有効性は、SARS-CoV-2感染で受ける影響が不均衡な集団にも認められたという。NEJM誌オンライン版2021年9月8日号掲載の報告。  研究グループは2021年1月1日~6月22日に、COVID-19が疑われる症状でSARS-CoV-2分子検査を受けた50歳以上を対象に試験を行い、COVID-19ワクチンの有効性を検証した。被験者は、米国内187の病院に入院した4万1,552例と、221ヵ所の救急部門や救急クリニックを受診した2万1,522例だった。

エドキサバン、TAVR後の心房細動でビタミンK拮抗薬に非劣性/NEJM

 経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)の成功後に心房細動がみられる患者(主に慢性心房細動)の治療において、経口直接第Xa因子阻害薬エドキサバンは、ビタミンK拮抗薬に対し有効性の主要アウトカムが非劣性であるが、優越性は不明であり、消化管出血が多いことが、オランダ・エラスムス大学医療センターのNicolas M. Van Mieghem氏らが実施した「ENVISAGE-TAVI AF試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2021年8月28日号で報告された。  本研究は、日本を含む14ヵ国173施設が参加した非盲検無作為化試験であり、2017年4月~2020年1月の期間に参加者の登録が行われた(Daiichi Sankyoの助成による)。  対象は、年齢18歳以上、重症大動脈弁狭窄症に対するTAVRが成功した後に、30秒以上持続する慢性または初発の心房細動がみられる患者であった。被験者は、エドキサバン(60mgまたは30mg、1日1回)またはビタミンK拮抗薬(ワルファリン、フェンプロクモン、アセノクマロール、フルインジオン)の投与を受ける群に無作為に割り付けられた。

ILRによる心房細動の検出は、脳卒中の予防に有効か/Lancet

 脳卒中のリスク因子を持つ集団において、脳卒中の予防を目的とする植込み型ループレコーダ(ILR)による心房細動のスクリーニングは、心房細動の検出と抗凝固療法の開始をそれぞれ約3倍に増加させるものの、脳卒中や全身性動脈塞栓症のリスク低減には結び付かず、大出血の発生も抑制しないことが、デンマーク・コペンハーゲン大学病院RigshospitaletのJesper Hastrup Svendsen氏らが実施した「LOOP試験」で示された。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2021年8月27日号に掲載された。

肺動脈圧遠隔モニタリングによる心不全管理、COVID-19影響分析の結果/Lancet

 肺動脈圧遠隔モニタリングによる血行動態ガイド下の心不全管理は、通常治療のみと比較して、試験全体では全死因死亡と心不全イベントの複合エンドポイントを改善しないものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を考慮した感度分析の結果に基づくpre-COVID-19影響分析では統計学的に有意に良好との研究結果が、米国・ヴァンダービルト大学医療センターのJoAnn Lindenfeld氏らが実施したGUIDE-HF試験で示された。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2021年8月27日号に掲載された。  本研究は、症状の重症度が広範囲にわたる心不全患者において、肺動脈圧遠隔モニタリングによる血行動態ガイド下の心不全管理は、心不全イベントや死亡を低減するかの評価を目的とする単盲検無作為化対照比較試験であり、2018年3月~2019年12月の期間に、米国の114施設とカナダの4施設で患者登録が行われた(米国・Abbottの助成による)。  対象は、NYHA心機能分類クラスII~IVの心不全患者で、左室駆出率の値は問われなかった。また、試験前にナトリウム利尿ペプチドの上昇がみられるが、心不全による入院歴のない患者なども含まれた。

血小板減少症/血栓症リスク、コロナワクチン接種後vs. 感染後/BMJ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のChAdOx1 nCoV-19ワクチン(Oxford-AstraZeneca製)の初回接種後には血小板減少症や静脈血栓塞栓症、まれな動脈血栓症のリスクが上昇し、BNT162b2 mRNAワクチン(Pfizer-BioNTech製)初回接種後には動脈血栓塞栓症や虚血性脳卒中のリスクの増加が認められるが、これらのイベントのリスクは、ワクチン接種後と比較して同一集団における重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)感染後のほうがはるかに高く、長期に及ぶことが、英国・オックスフォード大学のJulia Hippisley-Cox氏らの調査で明らかとなった。研究の成果はBMJ誌2021年8月26日号で報告された。  本研究は、イングランドにおけるCOVID-19ワクチンと血液学的/血管系イベントとの関連の評価を目的とする自己対照ケースシリーズ研究であり、2020年12月1日~2021年4月24日の期間に実施された(英国研究技術革新機構[UKRI]の助成による)。

エンパグリフロジン、糖尿病の有無を問わずHFpEFに有効/NEJM

 SGLT2阻害薬エンパグリフロジンは、糖尿病の有無を問わず左室駆出率が保たれた心不全(HFpEF)患者の心血管死または心不全による入院の複合リスクを有意に低下させることが、ドイツ・シャリテー-ベルリン医科大学のStefan D. Anker氏らが行った、世界23ヵ国622施設で実施された国際共同無作為化二重盲検プラセボ対照第III試験「EMPEROR-Preserved試験」の結果、示された。SGLT2阻害薬は、左室駆出率が低下した心不全患者の心不全による入院リスクを低下させるが、HFpEF患者における有効性については不明であった。NEJM誌オンライン版2021年8月27日号掲載の報告。

進行食道がん1次治療、化療にペムブロリズマブ併用でOS延長/Lancet

 進行食道がんの1次治療において、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ+化学療法はプラセボ+化学療法と比較して、PD-L1陽性(CPS≧10)の食道扁平上皮がん患者の全生存(OS)期間を延長した。また、食道扁平上皮がん患者、PD-L1陽性(CPS≧10)患者、ならびに組織型にかかわらず全無作為化患者のOS期間および無増悪生存(PFS)期間を延長し、有害事象はすべて管理可能であることが示された。韓国・成均館大学校のJong-Mu Sun氏らが、世界26ヵ国168施設で実施された国際共同無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験「KEYNOTE-590試験」の結果を報告した。これまで進行食道がんの1次治療は、フルオロピリミジン+プラチナ系薬剤併用療法に限られていた。Lancet誌2021年8月28日号掲載の報告。

AZ製ワクチン、2回目の遅延接種は3回接種と同等の高抗体価/Lancet

 新型コロナワクチンChAdOx1 nCoV-19(AZD1222)の2回接種は、1回目との接種間隔が44~45週と長い遅延接種のほうが、8~12週や15~25週の短い場合に比べ、接種後28日のIgG抗体価が高いことが示された。また、同ワクチン3回接種では、遅延2回接種後と同レベルの高い抗体価が得られること、およびT細胞反応を促進することが認められた。英国・オックスフォード大学のAmy Flaxman氏らが、進行中の2つのChAdOx1 nCoV-19無作為化試験について行った下位試験の結果で、Lancet誌オンライン版2021年9月1日号で発表した。COVID-19ワクチンをめぐっては、供給不足から1回目と2回目の接種間隔が長くなることに対して、一部の国から免疫低下の懸念が示されている。研究グループは、ChAdOx1 nCoV-19の単回投与後の免疫原性の持続性、2回目接種までの期間が延長した場合(44~45週)の免疫、2回目投与から28~38週後にブースター接種を行った3回接種の反応を評価した。

60~80歳高血圧、強化治療が標準治療のベネフィットを上回る/NEJM

 60~80歳の高血圧患者に対する収縮期血圧目標値110~130mmHgとする強化治療は、同130~150mmHgとする標準治療に比べ、心血管イベント発生リスクを約4分の3に低減する。中国・Chinese Academy of Medical SciencesのWeili Zhang氏らが、8,511例の患者を対象に行った無作為化試験の結果を報告した。高齢高血圧患者の心血管リスク低減について、適切な収縮期血圧目標値は不明なままであった。NEJM誌オンライン版2021年8月30日号掲載の報告。 研究グループは2017年1月10日~12月31日に、60~80歳で収縮期血圧値が140~190mmHgまたは降圧薬服用中の中国人患者を対象に多施設共同無作為化比較試験を行った。  被験者を無作為に2群に分け、一方には収縮期血圧目標値110~130mmHgで(強化治療群)、もう一方の群は同130~150mmHgで(標準治療群)、それぞれ降圧コントロール治療を行った。

米国の10代で糖尿病の有病率が増加/JAMA

 米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所(NIDDK)のJean M. Lawrence氏らSEARCH for Diabetes in Youth Studyの研究グループは、2001~17年に、米国の20歳未満における糖尿病の推定有病率がどう推移したかを調査した。その結果、この16年間に19歳以下では1型糖尿病の有病率が1,000人当たり1.48から2.15へ、10~19歳では2型糖尿病の有病率が1,000人当たり0.34から0.67へと、それぞれ統計学的に有意に増加したことが明らかとなった。研究の詳細は、JAMA誌2021年8月24・31日号で報告された。