簡単な便秘対策は、トイレを我慢しない 2018年3月27日、株式会社ツムラ後援による第4回Kampo Academiaプレスセミナーが都内において開催された。今回のテーマは「便秘における漢方薬の再認識」。セミナーでは、日常診療で見過ごされやすい便秘の機序、影響、治療での漢方薬の役割、対策についてレクチャーが行われた。
認知症発症に対するアルコール使用障害の影響に関するコホート研究 認知症は、60歳以上の5~7%に影響を及ぼす一般的な症状であり、世界的に60歳以上の人々にとって主要な障害の原因となっている。フランス・国立保健医学研究所(INSERM)のMichael Schwarzinger氏らは、若年性認知症(65歳未満)に焦点を当て、アルコール使用障害と認知症リスクとの関連について検討を行った。The Lancet Public health誌2018年3月号の報告。
抗VEGF薬、全身性有害事象リスクの増加はなし フランス・Bretonneau HospitalのMarie Thulliez氏らは、滲出型加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫または網膜静脈閉塞患者において、抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬硝子体内注射と全身性有害事象との関連を評価するため、それらを検討したシステマティックレビューおよびメタ解析について要約を行った。「抗VEGF療法は全身性有害事象のリスクを増加することはない。しかし、出血リスクの高い加齢黄斑変性の高齢患者に、ラニビズマブを投与する際には注意をすることが望ましい」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2018年3月22日号掲載の報告。
日本のPCI患者のDAPT期間。リアルワールドでは6ヵ月?/日本循環器学会 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)における適正な抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)の適正な期間は明らかになっていない。福岡山王病院 循環器センターの横井宏佳氏が、2018年3月23〜25日に大阪で開催された第82回日本循環器学会学術集会Late Breaking Cohort Studiesにて、リアルワールドデータを解析した日本人患者のDAPT継続期間とアウトカムの疫学研究を発表した。
成人における抗うつ薬使用と副作用リスクに関するコホート研究 抗うつ薬は、若年および中年成人に対し最も一般的に処方される薬剤の1つであるが、この年齢層における一連の有害なアウトカムについての安全性に関する情報は、あまり多くない。英国・ノッティンガム大学のCarol Coupland氏らは、うつ病と診断された20~64歳における抗うつ薬治療と有害なアウトカムとの関連を評価するため、検討を行った。BMC medicine誌2018年3月8日号の報告。
心不全ガイドラインを統合·改訂(後編)~日本循環器学会/日本心不全学会 3月24日、日本循環器学会/日本心不全学会が、新たな心不全診療ガイドラインを公表した。本ガイドラインの主要な改訂ポイントを2回にわたってお伝えする。今回は後編。
心不全ガイドラインを統合·改訂(前編)~日本循環器学会/日本心不全学会 3月24日、日本循環器学会/日本心不全学会から新たな心不全診療ガイドラインが公表された。本ガイドラインは、11学会(日本循環器学会、日本心不全学会、日本胸部外科学会、日本高血圧学会、日本心エコー図学会、日本心臓血管外科学会、日本心臓病学会、日本心臓リハビリテーション学会、日本超音波医学会、日本糖尿病学会、日本不整脈心電学会)、班員31名、協力員25名、外部評価員6名という巨大な組織により策定されたものである。
ニキビ治療はコメドの段階から マルホ株式会社(本社:大阪府大阪市北区、代表取締役社長:高木幸一)は、ニキビが日常生活に与える影響やニキビの初期段階「コメド」の認知度を測ることを目的として、全国47都道府県のニキビ・吹き出物が現在ある、もしくは過去に出来た経験のある10~30代の男女9,682人(各都道府県206人)を対象に、インターネット調査1)を実施した。
スペインにおける妊娠中の抗てんかん薬使用に関する比較研究 妊娠中の抗てんかん薬処方パターンは、変化してきているが、スペインでどの程度の変化が起こっているかは、よくわかっていない。妊娠中の発作をコントロールするための新薬の有効性は重要であり、長年にもわたり医師がこれらの新薬を使ってきたことによって、その処方パターンは変化している可能性がある。スペイン・Hospital Mutua de TerrassaのM. Martinez Ferri氏らは、これらの疑問を評価するため、12年にわたって収集したスペインEURAPレジストリの結果を報告した。Neurologia誌2018年3月号の報告。
レンバチニブ、世界に先駆け肝細胞がんに国内承認 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)とMerck & Co., Inc. Kenilworth, N.J, U.S.A.は2018年3月23日、マルチキナーゼ阻害薬レンバチニブ(商品名:レンビマ)について、日本において新たに「切除不能な肝細胞癌」の効能・効果追加の承認を取得したと発表。これは、肝細胞がん全身化学療法の1次治療薬として、約10年ぶりの治療選択肢の追加となる。
チック症群に対する抗精神病薬の有効性と安全性比較のメタ解析 チック症群に対する抗精神病薬の有効性および安全性を評価するため、中国・四川大学のChunsong Yang氏らが、ベイジアンネットワーク・メタ解析を行った。Pharmacopsychiatry誌オンライン版2018年3月5日号の報告。
スマートウオッチによる自動心房細動検知の精度は?【Dr.河田pick up】 心房細動の早期検知は、血栓塞栓症を未然に防ぐという観点からも非常に重要である。残念ながら、脳梗塞を契機に心房細動が発見されるということが多い。HolterやZio patchなどのモニターよりも低コストで簡易な携帯心臓モニターは、患者にとっては便利なものである。今回はApple Watchを用いた心臓モニターに関する論文を紹介したい。
ダブラフェニブ・トラメチニブ併用、BRAF変異肺がんに国内承認 ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:綱場 一成)は2018年3月23日、BRAF阻害薬ダブラフェニブ(商品名:タフィンラー)およびMEK阻害薬トラメチニブ(メキニスト)の併用療法について、BRAF遺伝子変異を有する非小細胞肺がん(NSCLC)の治療薬として、製造販売承認事項一部変更の承認を取得した。
白内障手術後の持続性ドライアイ、予測因子は? 韓国・延世大学校のYoung Joon Choi氏らは、白内障手術後の持続性ドライアイ症状について前向き研究を行い、手術前のドライアイ自覚症状(Ocular Surface Disease Index:OSDI)スコアと、術後1ヵ月時の涙液層破壊時間などの眼パラメータが、白内障手術後持続性ドライアイの予測に重要であることを示した。Cornea誌オンライン版2018年3月14日掲載の報告。
チェリージュースによる不眠症治療とそのメカニズムを研究するためのパイロット研究 不眠症は高齢者において頻繁に認められ、慢性疾患と関連している。高齢者に対する睡眠薬による不眠症治療は、転倒の発生率を増加させる恐れもある。自己報告質問票では、トリプトファン分解酵素を阻害するモンモランシータルトチェリージュースが不眠症を改善するといわれている。米国・ルイジアナ州立大学のJack N. Losso氏らは、睡眠ポリグラフ検査で睡眠状態を確認し、不眠症治療にトリプトファンが有用であるかについて検討を行った。American journal of therapeutics誌2018年3/4月号の報告。
ヒス束ペーシング vs.右心室ペーシング、予後の改善に有用なのは?【Dr.河田pick up】 米国ではヒス束ペーシングを行う施設が徐々に増えてきている。今回は、右室ペーシングと比較してヒス束ペーシングが有効であることを示す最新の論文を紹介したい。
GLP-1受容体作動薬セマグルチドが承認取得 ノボ ノルディスク社は3月23日、週1回投与のGLP-1受容体作動薬セマグルチド(商品名:オゼンピック)が、2型糖尿病の治療薬として厚生労働省から製造販売承認を受けたことを発表した。
統合失調症に対する抗精神病薬と抗うつ薬増強の有効性と安全性 抗精神病薬で維持治療を行っている統合失調症患者に対する、抗うつ薬増強療法の有効性と安全性について、ドイツ・ベルリン大学附属シャリテ病院のB. Galling氏らが評価を行った。Acta psychiatrica Scandinavica誌2018年3月号の報告。
血清尿酸値上昇は高LDL-C/高TG血症リスク~日本人コホート研究 高い血清尿酸(SUA)値は脂質異常症と関連するが、高尿酸血症がLDLコレステロールを増加させるかどうかは不明である。今回、コロラド大学の桑原 政成氏らが行った日本人のコホート研究により、SUA値の上昇が高LDLコレステロールおよび高トリグリセライド血症の発症リスクを増加させたことが初めて報告された。著者らは「この結果は心血管疾患におけるSUAの役割を解明するかもしれない」としている。International Journal of Cardiology誌オンライン版2018年3月13日号に掲載。
双極性うつ病に対する抗うつ薬補助療法による再入院率に関するコホート研究 双極性うつ病に対し抗うつ薬が広く用いられているが、その有効性や安全性に関するエビデンスは弱い。また、双極性障害に対する抗うつ薬維持療法のリスク・ベネフィット比に関する研究は不十分である。イスラエル・テルアビブ大学のYahav Shvartzman氏らは、抗うつ薬補助療法の有無にかかわらず、気分安定薬や非定型抗精神病薬治療で退院したうつ病エピソードを有する双極I型障害患者の再入院率について比較検討を行った。European neuropsychopharmacology誌2018年3月号の報告。