急性心不全へのGLP-1受容体作動薬、第II相試験の結果/JAMA
左室駆出率(LVEF)が低下した急性心不全入院患者に対し、GLP-1受容体作動薬リラグルチドを投与しても退院後のより高度な臨床的安定性には結び付かないことが、米国・ペンシルベニア大学のKenneth B. Margulies氏らによる第II相二重盲検プラセボ対照無作為化試験の結果、示された。GLP-1受容体作動薬は2型糖尿病の状態にかかわらず、重症心不全患者の初期臨床試験で心保護作用を認めることが報告されていた。これを受けて研究グループは、急性心不全患者に対しGLP-1受容体作動薬を投与することで、退院後の臨床的安定性が改善するのかを検討したが、著者は「検討の結果は、そのような臨床効果を期待してのリラグルチドの使用を支持しないものであった」とまとめている。JAMA誌2016年8月2日号掲載の報告。