ロタウイルスワクチンの接種効果:アフリカからの報告
ロタウイルスは、世界的に乳幼児における重症胃腸炎の最も頻度が高い原因として知られる。世界保健機構(WHO)によれば、ロタウイルス感染による年間の小児死亡例は推定52万7,000例で、そのうち23万例以上は、サハラ以南のアフリカで起きているという。南アフリカのWitwatersrand大学疾病ワクチン予防研究部門のShabir A. Madhi氏らは、アフリカの1歳未満児におけるロタウイルスワクチンの有効性に関する臨床試験を実施。その結果、1歳未満での重症ロタウイルス胃腸炎発生の有意な低下が確認できたと報告した。同地域は貧困が深刻で医療資源が限られており、ワクチン接種による重症化予防が期待されている。NEJM誌2010年1月28日号より。