医療従事者の手指衛生励行キャンペーンの効果/BMJ
WHOが2005年に始めた医療従事者の手指衛生励行キャンペーン(WHO-5)により、医療従事者の手指衛生コンプライアンスが改善したことが、タイ・マヒドン大学のNantasit Luangasanatip氏らによるシステマティックレビューとネットワークメタ解析の結果、報告された。WHO-5は、医療従事者の手指衛生コンプライアンスが平均38.7%(範囲:5~89%)であったことを鑑みプログラムされたキャンペーン。「システムの変更」「訓練と教育」「観察とフィードバック」「院内での喚起」「病院の安全文化」という5つの項目から成る多様な戦略を推進することで手指衛生の改善を図る。検討の結果、さらなる戦略の追加で改善に結び付くことが判明し、著者は「目標設定、インセンティブ、アカウンタビリティ戦略の追加で、さらなる改善をもたらすことが可能なようだ」と述べている。ただし、それら介入に必要なリソースの報告は不十分なままであるとも指摘している。BMJ誌オンライン版2015年7月28日号掲載の報告。