悪性黒色腫への術前ニボルマブ+イピリムマブ、EFSを大きく改善(NADINA)/NEJM
切除可能なIII期の肉眼的な悪性黒色腫の治療では、ニボルマブによる術後補助療法と比較して、イピリムマブ+ニボルマブによる2サイクルの術前補助療法は無イベント生存率(EFS)が有意に優れ、病理学的奏効も良好であることが、オランダがん研究所のChristian U. Blank氏らが実施した「NADINA試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2024年6月2日号に掲載された。
NADINA試験は、オランダとオーストラリアの施設を中心とする国際的な無作為化第III相試験であり、2021年7月~2023年12月に参加者の無作為化を行った(Bristol Myers Squibbなどの助成を受けた)。
年齢16歳以上の切除可能なIII期の肉眼的な悪性黒色腫で、1つ以上の病理学的に証明されたリンパ節転移および最大3つのin-transit転移を有する患者423例を登録し、術前補助療法としてイピリムマブ+ニボルマブの投与(3週ごと)を2サイクル行う群に212例(年齢中央値60歳[範囲:22~84]、女性33.5%)、術後補助療法としてニボルマブの投与(4週ごと)を12サイクル行う群に211例(59歳[19~87]、36.0%)を割り付けた。