中高年の僧帽弁置換、機械弁vs. 生体弁/JAMA
50~69歳の中高年患者について、僧帽弁置換術における機械弁vs. 生体弁の、生存およびアウトカムを調べた結果、15年時点で両群に有意な差はみられなかったことが報告された。米国・マウントサイナイ医科大学のJoanna Chikwe氏らが、ニューヨーク州の病院で手術を受けた同年齢集団3,433例を後ろ向きに分析し報告した。なお検討では、機械弁のほうが、再手術リスクが低く、出血および脳卒中リスクは大きいことが示され、機械弁よりも生体弁が妥当かとの所見がみられたが、著者は「15年のフォローアップでは生涯リスク、とくに再手術について評価をするには不十分である」とまとめている。非高齢者の人工弁置換を必要とする僧帽弁疾患患者において、機械弁か生体弁かの決定は、長期生存や罹患率が明確ではなくチャレンジングなこととされている。JAMA誌2015年4月14日号掲載の報告より。